なぜ高校生や初心者が書いた小説がカクヨムのランキング上位や人気作になれるのか?

作者 山下ひろかず

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★★★ Excellent!!!

本作の主張はシンプルです。

小説の質と、星取りを別に考える。そしてそのことで明らかになるもう一つの事実。

小説の質を上げる努力と、星取りの努力は、別々にするということ。

「芥○賞を狙えるような作品を書く」
「自作の紹介文を75文字以内で書く」

両方やっていいんです。でもあなたが『今日中に達成』できるとしたら、どちらでしょうか。

まず隗より始めよ。

わたしは本作は「アリ」だと思います。

紹介されているテクニックすべてをやる必要はないと思います。「これはできそうだな」と思ったものに着手すればいいと思います。

★★★ Excellent!!!

 私に変化をもたらしてくれたカクヨム創作論です。

 カクヨムランキング上位の作品ってどんなのか知っていますか? 長いタイトルの異世界転生ものかラブコメ作品が席を埋めているアレです。カクヨムトップページを見れば一目瞭然。

 山下さんの創作論は「なぜ人気作品は人気作品たり得るのか」を分析したもの。こういうのって結構多くの人が書いていると思いますが、山下さんの創作論が秀逸なのは、

 ①実際に★500の小説を書いた人だから説得力がある
 ②たとえがわかりやすい
 ③結論が具体的

以上の理由から。

 まず言っておきますが、カクヨムの書き手さんなら読んでおいたほうがいいです。最終的に身にならなかったとしても、全部でたった二十分ほどです(2021年6月現在、五話くらい投稿済み)。とりあえず読んでみてください。
 なぜならそこに書いてあるのは『昨今流行りの長文タイトル小説』だけに留まらない、ネット小説全体の戦い方です。

 小説は中身がなによりも大事。

 それは誰だってわかっていますね? それでいてランキング上位にいるのがどれも同じようなタイトル、同じようなジャンルのものばかりなのはどうしてでしょう? 単にカクヨムの読者層の問題か?
 山下さんの説明を聞いてなるほどと思いました。
 それがすべてではないでしょうが、ほとんどなんだろうなと思いました。

 自分が読んで欲しいターゲット(読者層)に向けて、理由のある正しい営業ができているか?

 ターゲットを特定の分野のマニアに設定するなら、そこに訴えかけるワードがあるでしょう。それでも一定の効果は発揮しますが、PVやブクマというかたちで顕著には現れません。なぜならターゲットが狭すぎるから。そもそも受け入れてくれる潜在読者が少ないからです。
 ちゃんとタイトルもキャッチコピーもこだわったのに、渾身の作品が書けたのにPVが取れない。… 続きを読む

Good!

これはたまげた。作者は策士であり頭の切れる風刺作家である。
「貴方が心血を注いだ作品なのだろう?だったら『読まれなきゃ意味がない』」と大上段に構える。このトリックに大半の読者はひっかかるだろう。
その時点で
作家、いや人間の存在価値を『生産性』で計る事の愚かさの罠にはまっている。

確かに紹介されている方法はいわばシステム仕様の盲点を突いている。
惹句やあらすじの見てくれてで稼いだ評価にどんな意味があるのか。
仮にあったとして例えば★500稼いだ作品情報と本文に著しい乖離があったとしてどんな意味があるのか。極端な話、今すぐにでも書籍化されそうなあらすじの本文が「円周率十万桁」だったらどうなるか。十万文字と言えばおおよそ文庫本一冊分である。
騙されてはいけない。本稿を読んで「よし!私も作品情報を改めよう」と弄り始めた時点であなたの「負け」である。そんな時間を費やすなら作品を改稿した方がはるかに有意義だ。ランキング争いに励むのもいいが「数字に」とらわれる過ぎると呪縛であり脅迫神経症になる。
数字を取りたいから書くのか?書いているうちに数字がついてくるのか。
選ぶのはあなた次第だ。だが承認欲求を満たしたいなら「売れんかな」の作品を書くより世の中にはもっと効率よい方法がある。例えばボランティアだ。
最後にカクヨム開設初期に『オレオ』という作品があったことに触れてレビューを終える。もう一度言う。作品は本文にこそ価値があるのだ。たとえ読者が0人であっても。未来永劫PV0とは限らないのだ。