蜜柑桜

私のように電車内で読んではいけません。 いいですか、大事なのでもう一度申し上げます。 車内で読んだら笑いが止まらないあなたをどのような視線が待っているかわかりません。 よろしいです…続きを読む

短い中で繰り広げられるたいそう小気味よいストーリーです。 主人公が異世界の姫に捧げる「私が！」という気概は、なんだか読者も励ましてくれるよう。 雛壇の並びがいつまでも同じまま続く…続きを読む

名前を友達に書いてもらうって、私は嬉しいけれどな。 そんなことを思いました。 学校に途中入学した女の子と、一年生からいる慣れっこの二人と。 たどたどしい子を前に何気なく紡がれる言…続きを読む

会えなくなったと思う人に会えるとしたら。 交わしたい言葉を交わせるとしたら。 そんなことが起きたら、どんなにいいでしょう。 未練というのは、どうしたって残ってしまいます。 でも未…続きを読む

今回のコンテストのお題全部盛り、魔女っ子マギーシリーズ最終話です。 このシリーズは本気で児童書籍にしていただきたい。 水晶玉で未来を見なくてはいけないのに、相棒のボーボーは今日も絶…続きを読む

お菓子を通じて人の心が通い合う……これはいつの時代も、どの方にも経験あるのではと思います。 あら、そこの可愛らしゅうお嬢さんは、おうちのお遣いですね。偉いお宅にいらしって素敵な殿方…続きを読む

読み途中でのレビューになりますが、とても読みやすく、くすりとほっこりする文体です。 家の定めと能力により、アヤカシに嫁ぐ羽目になった主人公。 この主人公がまた、気丈で思い切りがよく…続きを読む

共感覚は、フランス象徴主義文学などでも関心の的になるトピックですが、なぜそう思ったのかと言えば、このモノローグで綴られたく作品を読んでいると、静かに詩を読むような感覚になったからで…続きを読む

切ない情景を描いているのに、終始清々しい描写です。 だからなのか、むしろ空虚なようにも見え、それがいっそうのこと、侘しさというか、やるせなさというか、人の無力さというか、 そういっ…続きを読む

数が多いから気軽に入れるなんて、それは無知の発想。 ラーメン屋さんは奥深い。そしてラーメン屋さんは誇りを持って作っていらっしゃる。 その矜持を蔑ろにする客に、麺一本与える価値なし。…続きを読む

しっかりした落ち着いた文章を読みながら、深まる謎に絡みとられていく。 そんな経験は読書を魅力的にするものです。 惹かれるでしょう？　ここにあります。 謎の死を遂げた少女。その死に…続きを読む

子供の頃に読みませんでしたか？　こんなテンポのいい楽しい話！ 次何が起こるんだろうとわくわくしながら、言葉のリズムに乗って読むんです。 今回もキレッキレ。そしてハプニングの周りで楽…続きを読む

押しかけ女房さながら結婚を迫る森の魔女リリアーネは、クール無愛想でそっけないジークのお嫁さんになりたい…… と、文字で見ると静かですがこのリリアーネ、ぶっ飛びすぎていて何をやらかし…続きを読む

迫り来る運命を見据えて戦う、気高き人魚。
彼女を愛した一人。
うまいレビューの言葉が思い浮かびません。
ただ、伝えたいので書きます。

美しい。この上なく。

すごく可愛くてほっこりする短編集の最初のお話です。 小さなもふもふいたずらっ子、神社で捕まってしまいます。 あらあらいたずらっ子、変身してしまったみたい？ なんとまあ、人間に化け…続きを読む

短くてすぐに読めます。 軽く触り心地の良い布に触れるようでありながら、滑らかな質感が肌に残る、そんな短編。 安心する場所というのか、満たされる場所というのか。 私のただいまと言い…続きを読む

敬愛する結月花先生へ 今回の大長編はもう、始終笑いが止まらないんです。 30巻を超えたあたりでもすでに続きが気になってしかたなかったのですが、最近はやたらと爆発展開が多いですね！…続きを読む

これを児童書シリーズしてください！ テンポよく進む文章で紡がれるのは、魔法学校の生徒、マギーの物語。 魔力は弱いし、初めは空も飛べなかったし、雪も出せなかったし、今度はダンス……ほ…続きを読む

皆さんは鴉にどのようなイメージを持たれますか？ 古くより、鴉は神的な鳥と考えられてきました。 この物語にも、とても魅力的な、可愛くて頼りになる、しかし茶目っ気たっぷりの鴉が登場し…続きを読む

爽やかほんわか青年とぶっきらぼうな若者とのバディものです。 天空都市と地上都市が分たれた世界、互いに自由には行き来できない二つの地。しかしこの二人はその間を飛んで、地上に降りたい人…続きを読む

寓話のような雰囲気の物語です。 主人公は、一見高慢で気の強い女王。我欲のまま生を謳歌する。 しかし、そうでしょうか。 女王がとある存在に出会ってから、自分も知らない感情が生まれてく…続きを読む

続きが読みたいと途中から欲望が溢れてくる作品でした。 どうもおかしな支配人に、何やらひとくせふたくせありそうな従業員たち。 そんな彼らに翻弄されながらも、心の澱が取れていく。 温…続きを読む

まず惹きこまれるのは作者様の文章の美しさです。硬派で端麗な文は、これをwebで読んでいいのかと驚嘆するほど。 こういう硬派堅実な美しい文章を目指す方は私だけではないはず…… 物…続きを読む

竹神さんの文章はいつもテンポよくコミカルでセンスに脱帽するのですが、本作は序盤、中盤、そして最後へと、物語の進行に従って加速するような気持ちの良い疾走。 そして魔法学校の試験をテ…続きを読む

恐れ多いとも畏れ多いとも言えるのですが、その先は祠を壊した経験がないとわかりませんよね。 壊したらどうなると、あなたなら思いますか？ 災厄が降り、全ての生きとし生けるものは…… …続きを読む

とても面白いです。全ての登場人物がキラキラしていて、キャラが立つってこういうことか、と学びます。 魔族なのにその実態は純粋も純粋。こんな真面目な魔族ほかに見たことない！ そしてそ…続きを読む

御伽話のような世界観で語られる優しいお話です。
あなたの大事な人を、大切な気持ちを忘れないでください。
見失わないでください。きっとそこにあります。

というのは、まず第一に作者様が無事で本当に良かったということ。 そしてこんな酷い目に合わせて、人生の大事な日を邪魔した輩が許せない。 アンサーなんて出せるわけがありません。 ベス…続きを読む

お聞きください、葉擦れの音を。それはきっと、彼女の囁き声に違いありません。 あなたも、立ち止まって耳をすませてみてくださいまし。 この桜は、心を持ち、あるお方と出会い、そして名を…続きを読む

素晴らしかったです。 鬼という生き物の、契約と、契約を超えたと思わせる狂気にすら感じる想い。 始終緊張を孕んだ世界観の中に存在する弛緩した、妖艶な空気。 短編とは思えぬ重厚さです…続きを読む

我が振り、と振り返ってみても、こんな行動しませんので反面教師にもなってくれない驚きのお客様たちがたくさんです。 もしかしたら、接客業の方の中には、「あるある」なお話かもしれません…続きを読む

灯されるのはとても明るい、でもきつくはない優しい灯りです。 イタズラをしてしまったアライグマ、なんともかわいくおつかいをします。しっかり言いつけを守って、きちんとマナーも守って、…続きを読む

全ての創作に通じる苦悩と葛藤、自己への責苦、慟哭、そして内省と受容がここにあります。 誰がなんと言おうと納得のいくものなど。部屋に散る画布は己の心でしょう。 豊かかつ巧みな言葉遣…続きを読む

はじめは普通に読んでいられるのですが、後半になるほどに無理。 レビューでは伝えにくいネタです。 あと、文章じゃないと伝わりません。 何せ漢字もおそらくネタですので。 ねえ、もう…続きを読む

皆様、今宵の謠はこの平和な街で起こりましたちょっとした稀有な事件に致しましょう。（シャシャン♬ とある処に、たいそう名のある薬屋と、その道では知れた診療所がありました。薬屋は亭主…続きを読む

KACのお題を繋げて、こんなに見事で素敵なお話を作る結月花さんの手腕がお見事。 心に暗い影を持つ少年が青年になるにつれ、その影に傷がついたり、さらなる闇を負ったりしてしまうのです…続きを読む

内容はとてもシリアスですが、読みやすい文体なのですぐに読めました。 人間について、希望について、使命について、作者様の考えが物語の背景や本筋に綴られていきます。 人間心理や社会学…続きを読む

ネタバレになりますし、他の方が魅力をたっぷり書いてくださっているので……詳しくは本編にて、ですが。 いやもうこのテンポは宇部さんですよ。 神様、それで本当にいいんですかってツッコ…続きを読む

子供の頃、御伽話は好きでしたか？ Yesと答えた皆様は、今もおとぎ話に不思議と胸をときめかせるのではないでしょうか。 きっとそれは、御伽話が子供だけのためのものではなく、優しさや…続きを読む

冷たくて気持ちいい夏のアイスクリーム。食べたいとおねだりする可愛らしい娘。 出来上がったのは、きっと世界一美しいアイスクリーム。冷え冷えで、口の中をすっととおって体を冷やす。 …続きを読む

美しいです。圧巻の歌たち。
推し小説の短歌とありますが、この歌の数々こそ推したい。こんな読者様に出会えるのは作家冥利に尽きますし、なんと傑れた推し言葉でしょうか。

溜息が出ます。

素晴らしい幻想世界が広がっています。毎日違うのにどれも味がある。 すごいのです。これらは全くの自由な散文とは違い、お題に従っているのにいずれも独自の世界を鮮やかに見せてくれる。 作…続きを読む

みなさま、お初にお目にかかります。蜜柑と呼ばれております。 此度はわたくし、実の名を佐倉奈津、と申しますの。 この佐倉の家に幼少より兄妹と等しく育ちましたある少年のお話を、未熟なが…続きを読む

シリーズものの青春恋愛短編（であってますか）のちょっと大人になったお話です。 大人になってもタイヨウくんは偉いですね。 この女の子には苦労しそうだけれど、それがまた愛しいのでは…続きを読む

というスマホに頼りっきりな現代人、刮目して見よ。 （スマホに頼っていたからこその……というところもありながら？） 人間ってね、1000年経っても変わらないんです。 古典を馬鹿にし…続きを読む

怪談、といっていいのかはわかりませんが。 そして私もきちんと理解しているか自信も無いのですが。 後半、2、3回読み直して、え。となりました。 読み手にえもいわれぬ怖さと不気味さ…続きを読む

お付き合い始めた二人の先が気になったんですよね。 そうしたらお父さんがなかなかに策略的な保険をかけていました。 けれども大丈夫そうです。 まだまだ娘さんは大丈夫そうです。 が、…続きを読む

こともあるのだが、しかしながらそれ以上というかそれとはまた別というか。

仲睦まじきやそれは確かなり。

うまいことやったわね！
と最後に微笑む外野です。