【カクヨムコン10短編】そして青の女王は微笑んだ

青を愛し、男を欲した女は『青の女王』と畏怖された。永遠の命と共に時とたゆたう彼女の前に現れたのは――不可思議で心がうずくお伽噺。

高慢で強欲にとられがちな『青の女王』は、子供のようにまっさらなところも持ち合わせております。全てを手にするとこができた、ある意味無欲な彼女のシンプルな考えにはっとさせられるのは私だけではないはず。
何が大事なのか。よくよく考えさせられる物語です。

　本作は、青色への執着と己の誇りを象徴する「青の女王」が、思いがけぬ出会いや運命の波に翻弄されながらも、自らの美学と自由を追い求める物語です。物語全体は、色鮮やかな比喩や詩的な表現で彩られ、登場人物たちの内面世界や儚い恋心が柔らかく描かれています。

　主人公である「青の女王」は、青い美と男への強い執着を象徴する存在。王子や、謎多き「彼女」、そして運命を左右する「魔女」といった個性豊かなキャラクターたちとの交流が、物語に独特の魅力を与えています。
　青の女王は自信に満ち、華やかな美しさと独自の価値観で周囲を圧倒します。王子は、やや無骨ながらも心の中に葛藤や優しさを秘めた存在として描かれており…続きを読む

冷たく奔放、強欲な『青の女王』。そんな彼女にめぐってきた運命の出会いと生涯を短い文字数に凝縮した物語です。なんと美しい人だろう、という感嘆の思いに包まれます。もっと多くの人が彼女と出会えますように。

恋するから愛するまでの、心情の変化が見事✨

心から惹かれる相手だからこそ、全てを捧げることに躊躇いが生まれないんですよね

深い愛を感じる素敵な物語でした✨💓‪

ぜひ、読んでほしい作品として推させて頂きます✨

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（173文字）

どこまでも傲慢な女王の生涯。
だけど傲慢も徹底すれば見事と言わざる得ない、そんな感想が出てしまう物語。

人の美しさというものは外見でも性格でも、そして善悪でもなく、その有り様の徹底さにこそあるのではないかと、そんな思いを抱いてしまいました。

短い中にも凝縮された、ため息の出る話でした。

おすすめです。

あっという間に読める、不思議で素敵な御伽噺。

読みやすい文章に浮かび上がる、女王の描写（台詞）や心情変化がとても美しい。
自己犠牲によって信念を貫いた彼女の在り様に涙が零れそうになるのは、
おそらく私だけではないだろう。

未読の方は、ぜひクールビューティーな青の女王の生き様を堪能してほしい。

本作は、若さも永遠の命も持っている「青の女王」が主人公。どこまでも自由で傲慢で、美しい青いものが大好きな彼女は、青い小国を自分の傘下に引き入れます。

何もかもを手に入れられる彼女は、その国で自ら全てを失うことを選びます。なぜその選択をしたのかは、あなたの目で見届けてください。

あと作者の肥前ロンズさん、作風やテイストの幅広さがすごいですね。カクヨムコン長編が面白かったので短編も読みに来たのですが、テイストが全然違っていて驚きました。わたしは本作の作風も好きです！

永遠の若さや美しさを持つ『青の女王』がこの物語の主人公。
この『青の女王』が語り手となって、本作のストーリーは進んでいきます。

冒頭の主人公は、誰もが欲しがるものをすべて持っていて自信たっぷり。鼻持ちならない高慢な女性なのかも？と思ってしまいました。。。(;´д｀)トホホ
ですが、安心してください。
読み進めるうちに冒頭の印象はきっと変わっていくはずです！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))
ただ、それは『青の女王』が変わったからではありません。わたしたち読者が彼女をより深く理解したからです。
最後まで読み終わったとき、主人公の『青の女王』の人格は何一つ変わっていないのに、きっとあなたは物語の冒…続きを読む

寓話のような雰囲気の物語です。
主人公は、一見高慢で気の強い女王。我欲のまま生を謳歌する。
しかし、そうでしょうか。
女王がとある存在に出会ってから、自分も知らない感情が生まれてくるのに気がつき始めます。
とても勇気ある、誇りある女王の選択は、彼女に今度は何をもたらすのか。

読みやすい文ですぐに読めます。おすすめです。