ずんぐりむっくりのぽっちゃり体型。推しグッズに囲まれた生活を送る、文字通りの「ヲタク」である彼の本性は、何と魔王軍四天王の一人である魔族青年「ガルシ」だった!
彼は訳あって、仲間である他四天王達と共に地球の東京へと拠点を移し、平穏な日々を送りつつ、推し生活を満喫していた。そんな彼はある日、粘着男に迫られている美しい女性シンガーを助ける。彼女は、何と彼が長年推しているアニメキャラの「中の人」で……。
平和な日々に突然訪れた「恋」。しかし、純粋な心を持つ彼は、魔族である自分を中々出せずにいる。そんな彼を、ガルシ達魔族の宿敵である「勇者」が逃さぬかのように、陰で不穏な動きを見せているようで……?
果たして彼らの恋は無事に成就するのか!?
一見コメディ仕様ともとれる作風の中に、丁寧に織り込まれている繊細な人間ドラマ。
ストーリー展開の作り込みは、読む手のブレーキが吹き飛ぶ勢いの面白さです!一度手を出すと止まらなくなります。
魔族ヒーローと人間のヒロイン。一山も二山もありそうな彼らの恋路を、あなたも一緒に応援しませんか?
「俺たちは――自由だああーーッッ!!!!」
魔王と勇者が激突し、四天王は激しい消耗を受けつつも、なぜか現代で生きていた。
自分たちを苦しめる魔王が消滅したこと。
そしてこの現代で推しに出会ったことで、精悍で真面目だったガルシは、今やふっくらとなり、立派なオタク芸「ござる口調」を極めていた。
それから七年後。彼は魔族の姿である女性「花月カノン」を助ける。
実は彼女は、ガルシの推しキャラ『ラムネたん』の中の人「かづきみぞれ」だった!
今はシンガーとしてライブを行うも、「かづきみぞれ」から離れることをよしとしないファンに苦しむカノン。「花月カノン」の歌に魅了されたガルシは、「悪質なファンから守った四天王の姿・ガルシ」と「彼女のファンであるオタクとしての姿・東野牙琉」を使い分けて彼女と接触し、彼女をシンガーとしてプロデュースすること、あと痩せることを決意する!
元同僚たちの力を借りるガルシ。だが、アスイールは彼女について、不穏なことを言い出し…
とにかくガルシの優しさと不器用さからくる照れがたまりません! 続きが気になります!!