概要
平民出身の祖母譲りの赤毛のせいで家族に疎まれていた彼女は、女性が加入することがなかった魔法師団で新入りとして働く事になる。
彼女はこの国で唯一、他人も一緒に転移することができるのだが、自力で転移出来ない人を運ぶ時は異空間ではぐれないよう抱き合う必要があり。気づけば「抱きつき魔」「はしたない女」の悪評がつきまとうように。
それでも負けない健気な彼女に手を差し伸べたのは、魔法師団長のギュンターと副官のフーベルトだった。
キャラクターデザイン
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!閉ざされた過去を、その『鍵』でこじ開けろ!少女が起こすパラダイムシフト
この世界には魔法が存在する。けれど全知全能、万能の存在ではなく、それは『鍵』という存在となり遺伝でのみ継承されるものだった——。
通常『鍵』は貴族の血筋が持つもの。しかし主人公のロッテは貴族の生まれでありながら、赤毛という平民の持つ色と『鍵』をどちらも持って生まれてしまう。
それ故に実の家族に疎まれ、10年という月日を閉じ込められて暮らした彼女。けれど彼女にはとても強く優しい心と、特殊で強力な転移魔法があり——?
その魔法の特性から、不名誉な「抱きつき魔」なんて二つ名をもらっても、お話に花を咲かせるだけのご令嬢たちからこれみよがしな嫌味に悪口を言われようとも、直向きに魔法師団でのお…続きを読む - ★★★ Excellent!!!『魔法を繋ぐ』運命を、己の力で切り開く!
ロッテ・ヴァーグナー男爵令嬢は、平民である祖母の血を引き継いで赤毛を蔑まれてきた。さらには世界で唯一、他者を運ぶ転移魔法を使うために対象者と離れることができない――故に抱擁が必須。『抱きつき魔』と揶揄され、悪意にさらされていた。
その困難にも負けず、任務をこなす日々。平穏ではないが平和な日常を脅かす事件が次々と起きて―――
何においても、読了後、世界観の緻密さに圧倒されました。
異界の【鍵】を開くことで魔法を行使する貴族達は【鍵持ち】と呼ばれています。世界の定めか思し召しか、鍵を引き継ぐのは第二子まで。
貴族達は魔法を繋ぐために血に固執しがちです。確執を生む考えや実態が話に絡み…続きを読む - ★★★ Excellent!!!少女の勇気と優しさが、世界の在り方を変える鍵――愛と転移魔法の革命譚
異世界が舞台の物語が数多く生まれている現代において、タイトルに「令嬢」というワードが入っている作品を目にする機会も、かなり多いのではないかと思います。そんな中で、こちらの『抱きつき魔令嬢の革命譚』は、異彩を放っているように感じました。
抱きつき魔令嬢――奇抜で衝撃的な二つ名を与えられた人物は、主人公の少女であるロッテ・ヴァーグナー。親から子へと受け継がれる魔法のことを【鍵】と呼ぶ世界では、多くの貴族たちが【鍵】持ちであり、それぞれが魔法を使えます。
例えば、傷口を塞ぐ治癒魔法。光属性の攻撃魔法。人の心を惑わせる闇魔法。そして……男爵家の長女であるロッテの【鍵】は、居場所をたちどころに変える…続きを読む - ★★★ Excellent!!!前を向いて歩く、その確かな足取りに惹きつけられる
作り込まれた精緻な世界観、精巧に組み上げられた物語、その中を力強い輝きを放ち生きる主人公ロッテと彼女を取り巻く人々。
読み始めるなり惹き込まれ、うっかり時間を忘れてしまうことが幾度もありました。
淡々と、親しみやすい筆致で語られる冒頭は、それでありながらロッテの強い意志をひしひしと伝える静かな熱量を感じます。
不遇、という一言では到底片付けられない苛烈な状況下にあった彼女は、文字通り陽の当たる場所に掬い上げられたばかり。
自身に手を差し伸べ、魔法師団という居場所を与えてくれた人々に報いるために、懸命に前を向いて歩いていきます。
国で唯一無二の能力を持つロッテを気にかけるのは、魔法師団長…続きを読む - ★★★ Excellent!!!優しさと信頼と、愛おしさに溢れる最高のファンタジーです!
読了直後の興奮状態で書いています。
まず第一に、このお話は、本当に本当にどこもかしこも愛おしいです。
主人公のロッテは、家族の中で非遇に合いながらも心根がまっすぐで、自らに何ができるのか一生懸命に考えて行動する。知恵もあり、気遣いもあり、決して人を欺いたりしないと思わせるとても素敵な女の子です。
どんな人でも彼女には本心を吐露してしまいそう。そして実際、他の登場人物たちも彼女に惹かれていくのはもっともだと思います。
そして他の登場人物たちがどなたも素敵であられて!
殿方がたは個性的であり、こんなにもさまざまに性格や特徴、背景も異なる登場人物たちを一人一人魅力的に描かれる筆者様に敬服します。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!空っぽだった腕に幸せを抱きしめて
男爵令嬢のロッテ。祖母譲りの赤毛を理由に両親から疎まれていた彼女ですが、横領の疑いで両親に捜査の手が入った事で解放されました。
そうして判明したロッテの特異性が、他人をつれて使える転移魔法。その力を使い魔法師団で働く事になりました。
恋愛作品なので魅力的な男性キャラが登場します。
少し抜けたところもありつつ善性の塊な魔法士団長のギュンター、真面目で優秀ながら黒い一面がある副官のフーベルト。快活さの裏に策士の顔がある隣国の王子イエンス。
もちろんロッテも健気で可愛く聡明で、皆に愛されるのが納得できます。
漫才めいた楽しいかけ合いはいつまでも見守りたくなりましたし、ドキドキする台詞やシチュエー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!背負った過去と向き合って、幸福へ進め
この世界には、【鍵】というものがある。これは様々な制約がありながら、権力に紐付いてるものである。そしてこの【鍵】は継承される――されるからこそ、主人公のロッテは幽閉されていた。
そんな彼女が助け出されて、そこで二度目の産声を上げて歩き始める、そんな物語であると思った。
ロッテの能力は他人と共に転移ができるというものだが、そのためには相手にぎゅっと抱きつく必要がある。何せ、そうしないと異空間で大変なことになってしまう。
さてこれがまた大問題と言うべきか、ご令嬢たちには『抱きつき魔』などと言われてしまうのだ。大いに嫉妬の入った話ではあるが……。
恋愛は主軸にありますが、決してそれだけではない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!揺るがぬ意志を抱いて飛べ!不遇からの逆転の【鍵】は、心に灯る愛と勇気
面白かったです!!
これをただのドアマットヒロイン逆ハー恋愛ものとして銘打ってはいけません。
誰より優しく、大切なものを守る勇気と力を持ち、どんな逆境にも決して折れなかった、芯の強い女性が主人公の物語です。
地位の低い男爵令嬢のロッテは、家族から監禁ネグレクトされて育ち、娑婆に出てからも他の令嬢たちから蔑まれるという、絵に描いたようなドアマットヒロイン。
ですが決して卑屈になりすぎることなく、与えられた職務をひたむきに全うしようとする姿に、好感を抱きました。
【鍵】と呼ばれる能力の中でも、人を運搬できる転移魔法の使えるロッテは貴重な人材。
彼女自身、己の能力に自覚と自負があり、運ぶ対象に危…続きを読む - ★★★ Excellent!!!それぞれに背負うものがある。これは吹っ飛ばせば終わる物語じゃない。
抱きつき魔。
この言葉でいやらしいこと考えたガキンチョは回れ右だ。大人の世界を知るにはまだ早いぜ。
さておき、この作品の主人公、ロッテが抱きつかないといけないのには理由があります。
それは「自分が唯一使える転移魔法を行使する際、自分の体にくっついていないものは運べない」という制約があるからです。
え? じゃあ手でも繋げばいいじゃないかって? いえいえ。
転移魔法を使う際は、異空間の中に飛び込む必要があります。これがすごいところで、もうがんがんにシェイクされるみたいなんですね。お手々繋いだ程度じゃ吹き飛ばされてしまいます。
なので抱きつき、抱きつかれる。
そう、自分の能力を使うには対象と抱き…続きを読む - ★★★ Excellent!!!不運から幸運へ!正に〝革命〟の逆転劇!
ロッテ・ヴァーグナーは男爵家の長女。だけど、平民だった祖母譲りの赤毛持ちだったが故に冷遇され、不遇な人生を送っていた。
そんな彼女を闇の淵から救い出したのは、魔法師団長のギュンター・シン・ゴレッカと副官のフーベルト・ヴァイセンベルクだった。彼らは彼女を救う為に調査を開始する。
彼女の持つ魔法は転移魔法。しかも他人も一緒に転移することができるという特殊なものだ。しかし、そこには一つ大きな問題点があった。何と彼女が人を運ぶ時は「異空間ではぐれないよう抱き合う」ことが必要不可欠条件だったのだ!
ロッテを気にかけつつ、普段の任務に勤しむ二人だが、他人には言えない〝秘密〟があって……?
魔…続きを読む