自分はたくさん読んできた。
書くのも得意だ。
webに小説を上げればあっというまにバズるかも…
そう思ってアップした自信作が、全く読まれない。
心をへし折られる。
昨今のweb小説書きはみんなここからスタートする。
もちろん私も。
悠・A・ロッサ氏はその現実にぶつかり、ならばどうすればいいのか考え、分析し、書き、試行錯誤を続ける。
流行りのテンプレを読んで書いてみる。
それは当たったり当たらなかったりする。
小説好きは思うだろう。
「タイトルで全て説明するような作品嫌い!」
しかしそれは、あなたと同じか、あるいはもっと創作に取り憑かれた鬼たちが、読まれるために全力で築き上げた、ちょっと変な形をした結晶なのかもしれない。
本作を読み終えて、その過程に深い敬意を抱いた。
まず1つ。PVや星が多い作品と比較しても、読みやすさ、読んだ時の引力(魅力)の点はずば抜けている印象を受けました(個人的に!)
2つ目。読者層目線で恐縮なのですが、刺さる部分も大事なのです。ただ、刺さらない部分は避ける心情があり、描かれてるものの題材がどうしても人を選ぶ要素(SF、AI、ハードな状況含め)を追加トッピングされがちなことも含めて、読んだら魅力的で物足りなさを感じない!と思うレベルで面白いけど、トッピングがあるデメリットとして、読む前にリタイアしてしまう方が多いかも...と感じました。
最後に、作者レベルは別ですが、そもそもカクヨムのシステム上、星がつけにくい(場所もわからない)読者層が多いので、星はつけてないけど、すごく面白いと思ってる読者はいると思っていただけたら幸いです(かくいう自分もかなり作品読んだ方だと思いますが、フォローはしても星はつけてなかったので、、自省の念もこめて...)応援しています。
自己満足で終わる作品と、ちゃんと読まれる作品。その違いを、実体験ベースで分かりやすく教えてくれる一作です。
自分はずっとROM専で、「面白ければ自分ならそのうち読むし」とか思っていました。何作品あると思ってんだアホかと。実際、その先に待っているのはPV0。そもそも読者のもとに作品が届く導線を、全く理解していなかったことに気付かされました。
最近は、一部の出版社でも宣伝は作家任せ、なんて話も見かけます。いや、正直それはどうなんだ、とは思うんですが、その無慈悲さが現実なんだよなぁと。
実体験ベースだからこそ極めて具体的で、それでいて軽い読み味でサクッと読めてしまうのも本作の良さ。読後には自然と「自分も裸になろう」と思わされます。
……いや、これ文章だけだとだいぶ変なこと言ってるな?
まずは自分でも、SNSの整備から始めてみようと思います。
作者様の別作品『灰の翼は自由を知らない』で情緒をぐちゃぐちゃにされてるわたくしめ視点では、作者の灰原悠様は無惨様そのもの。
気づけばわたくしめも雑魚鬼としてひれ伏し、血を一滴でも分けてもらいたい…そんな心境にさせられる破壊力です。
一方で、世のヒット作を見渡すと「ストレスフリーでテンプレに収まる」作品が好まれている印象もあり、それはそれで“人の弱さ”なのかもしれません。
ただ、この良作を“日の下”に引きずり出すには――皮肉にも無惨様よろしく血を搾り出し続けるしかないのか。
まさに無惨様自身が鬼の王として、創作の地獄に立ち続ける運命を背負っているかのような想いがギュッと詰まった創作論です。