概要
彼はなぜ生還できたのか? あなたの心につき刺さる。
戦後のある夏の日、一人の男が生を終えようとしていた。
かつて彼は南方の過酷な戦場から生還した。過去と今をつなぐのは最期の命令。
封印した記憶がよみがえる。
*本作はフィクションです
*本作には、他サイトに発表した拙作「ひな鳥たちは楽園をさがす」の登場人物が出てきますが、そちらが未読でも問題なく本作をお読みいただけます
かつて彼は南方の過酷な戦場から生還した。過去と今をつなぐのは最期の命令。
封印した記憶がよみがえる。
*本作はフィクションです
*本作には、他サイトに発表した拙作「ひな鳥たちは楽園をさがす」の登場人物が出てきますが、そちらが未読でも問題なく本作をお読みいただけます
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これこそ読まれるべき作品です
読ませて頂きました。驚きました。カクヨムでこれが読めるとは思いませんでした。
デリケートな内容で、中身的には文芸に属するのでしょうが、登場人物とストーリーをうまくアレンジしてカクヨム的なバランスを整えられたことがよく伝わってきます。
それでもpv250なのか…。カクヨムじゃこの手のは厳しいんだなあ…。なのに★143で、やたらアンバランスです。「一部のコアなファンに熱狂的に支持された」ということが分かりますね。
もちろん、カクヨムで上位に入っている作品も面白いですが、こういった、日の当たらない(失礼)良作にちゃんと辿りつけるプロセスが整えられるといいなあ、と思っています。
おそらく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!リズミカルなフラッシュは命の躍動、そして涼子へ。
脚本の用語で、フラッシュとは回想シーン挿入を差しますが、本作品における戦地を巡るフラッシュには、トトトトトという銃声が聞こえてきそうなほどの臨場感を覚えます。
映像、臭い、感触、温度……。
地球の歴史、人類の歴史、国の歴史、個人の歴史。
涼子の名前の由来や、ひいては涼子の個性も含めて、まもなく散りゆく一人の男の人生と哲学、漢気が、五千文字たらずの短編でまっすぐに飛び込んできます。「勝男」という名前を選ばれたのは、おそらく感性による直観だろうと思いますが、こちらもこれ以外ないだろうと腑に落ちます。
時代だったと言えば、それまでですが、そこには同じ出来事が千あったとしても、ここに生きて、…続きを読む