亜咲加奈

ホラーなのですが、根底には人間性への信頼があります。主人公のバディ一匹と一人をサポートする死神、その他の登場人物たちも愛すべき、応援したくなる存在です。決戦も、そこに至るまでも、圧…続きを読む

万人にウケる。 果たしてそれでよいのでしょうか？ そのために、あなたにしかないものを薄めてしまったとしたら、どうなるのでしょうか？ そう、これは、単なるラーメンの話ではありません…続きを読む

中学受験、父と息子、ガーベラの花言葉、すべて精密な計算のうえで組み合わされていて、読者が知りたいタイミングで情報が提示される。それなのに、じーんとします。 作家としての潜在能力が高…続きを読む

あなたのおうちにはぬいぐるみたちがいますか？
その子たちに、「ただいま」って、言ってあげていますか？
このお話を読んだら、ハートがふかふかになります。

レビューする作品に真摯に向き合い、誠実にレビュー・良い点・悪い点について落ち着いた客観的な文章でつづられている。 最後まで読み、レビューを書くことに対する抵抗がなくなった。感謝しま…続きを読む

作者さんの持ち味は登場人物の明確な書き分けと会話の面白さにある。そのすべてがこの作品に表れている。 バイト中の休憩中に古いノートパソコンにネタを打ち込むとか、文化祭のアイデアが出な…続きを読む

山には所有者がいるのです。ご存じでしたか？　 勝手に入って山菜やキノコを採ったり、バーべキューしたり、していませんか？ 主人公が何のために、空白に「あの言葉」を書き込んだのか――。…続きを読む

三国志の見どころの一つに、各陣営の軍師たちの活躍があります。 この物語で書かれるのは、董卓討伐に失敗し、各地に群雄が割拠する中であえいでいた曹操を支え続けた、長身で、立派なひげをも…続きを読む

あなたにいつも届けるのは薔薇で、日没後で、あなたは私を「あなたのようなひとは初めてだ」と言ってくれて、そして私たちは運命の二人になった。 この物語を読むと、いつもとなりにいる人と…続きを読む

わけありの男の子と、やはりわけありで素を出し切れてない女の子、これからどうなるのかが見たいです。 書き手目線で言うと、会話で読ませるというのがオンリーワンの才能だと思います。相当キ…続きを読む

外食で、頼んだものと違うものが出てきた。
あなたなら、どうしますか？
豆ははこさんちなら、こうします。
それがすごく、新鮮で、ヒューマニティで。

マユの行動力や素直さ、オープンマインドと明るさで、なじみのないこの乗り物に読者も一緒に乗れます（文を読みながら追体験できる）。それに説明がものすごくわかりやすくて、一発でどんな状況…続きを読む

この小説の魅力は、まるで自分もプレイヤーになったように楽しめること。作者さんの読者のエスコートがとにかくうまい。テニスはやったことあるけど用語はわからなかったので、調べながら読みま…続きを読む

ＢＬ作品の描写に関する話題です。利用規約を確認する。肝に銘じましょう。

三国志の小説を書いていますが、こんなに面白い中国ものの小説があるなんて知らなかった。もう最新話までほぼ一気読みです。中国史を知らなくてもすぐに世界に入っていけます。何よりも拳法の描…続きを読む

ライトノベルを読むのも書くのも大好きな男子中学生が、あこがれの同級生女子と同じ世界に転移し、熾烈な戦いにとまどいながら身を投じていく。主人公の少年の心情がリアルかつ繊細に描かれる。…続きを読む

主人公と彼女が出会ったのはマッチングアプリ。しかし彼女とその家族には、悲しくも暖かな事情があった――。 描いているのは恋愛ですが、恋愛を越えた心の交流を描いています。タイトルロール…続きを読む

作者さんは生物専門の理系の方なのだろうか。対象をあるがままに書き、僕と先生の運命をそれこそ植物の観察日記のようにつづる。深刻な場面であってもそこはかとないユーモアで包まれており、か…続きを読む

Fランクの転生者、無能といいながら実はある能力の持ち主だった。彼を迎えたフィンブライト家のまっすぐで真心あふれる令嬢、責任感の強い執事、お茶目なメイドとのカルテットが楽しい。長編と…続きを読む

タグにもある「スカート男子」、確かに作中にも、スカートを履く男性が登場します。日本の着物や、中国の昔の男性たちが着ていた衣服を思えば、スカート、と評してもよいのかもしれません。 「…続きを読む

よーく読んでいくと、「ああ、あれね」と理解できる。だから、泣ける。

キャラクターが「立って」いて、戦闘場面ははっきりと脳内でフルカラーと効果音つきで映像化される描写です。なおかつ主人公フラムの苦悩や葛藤も描かれていてドラマ性もある。５０話まで一気読…続きを読む

謹慎明け、出社すると、実は……というお話ですが、加害側の心理を書いた作品はなかなかないので、一読する価値があると思います。

初めてパチンコ台の前に座ったのは二十二歳の蒸し暑いある日。サークルの先輩が私に五百円玉を握らせ、「やってみな」と言ったのだ。当然、出なかった。何も、出なかった。 このエッセイは実話…続きを読む

主人公は亡き友人の父に面会する。故人を偲ぶ会話に終始すると思いきや、その予想は二重、三重に、裏切られてゆく。なぜこのタイトルなのかを理解した時の恐怖を、あなたにも味わっていただきた…続きを読む

まだ読むのが追い付いていないのですが、それでもレビューを書きたくなりました。 舞台を異世界としたことが効果的で、だからこそ病む人たちの苦悩がより正確に伝わっていると感じます。詳しく…続きを読む

読んでみな。
とにかく笑えるぜ。
それだけじゃあねえ……チビッコ諸君にはまだ早えオトナの世界がのぞけるんだ……
覚悟して……楽しんで来いよ……

こんなに面白い書評を読んだのは初めてです。読んでいてワクワクしました。探して読みたくなること請け合いです。 新書の魅力をわかりやすく親しみやすくかつ論理的かつユーモアに富んだ文章で…続きを読む

大爆笑しながら読み終えた。 このエッセイは、書き方や感じ方によってはきっと、悲劇になるのだと思う。 しかし、そうはなっていない。 あくまでも事実を認め受け入れながら百万光年先の別の…続きを読む

音楽でつながった女子たちを、音楽雑誌の記事ふうに綴った作品である。 彼女たちの背景や楽曲作りを描き出すためには、このような語り方が最善であったと私は思う。 百合というジャンルを越え…続きを読む

三国志には正史と演義があります。この作品は演義の内容を現代に生きる私たちに親しみやすくかつ品のある語り口でわかりやすく説き明かしてくれる労作です。 一話ごとの字数も読み進めやすい分…続きを読む

この創作論を読んで、私は今、泣きながらレビューを書いている。 こんなに書く人の気持ちに寄り添い、その人の隣に腰かけて、やさしい(優しい・易しい)言葉で小説の書き方を教えてくれた創作…続きを読む

これほどの作品が埋もれていたとは！
登場人物も個性が際立っているし、陸上競技の練習や大会、そして女子高校生の心理や生活についてもリアルに描写され、読みごたえがある。

まず、このような個人差が大きく、デリケートな話題を理知的かつ論理的・科学的な視点からエッセイとして表現してくださったことに敬意を表したい。 あえてこのような表現で評価させていただく…続きを読む

泣けます。
力んでこわばっていた心がほぐされます。
雨が降る街にやってきたサクはさまざまな人々に出会います。
サクと一緒に雨の降る街を歩いてみてください。

毎日の暮らしにはこんなにもネタが転がっている。 もとい、日常を作者さん含む誰も悪者にせず淡々としかしユーモアを込めて書き出しています。 自分もエッセイを書きたくなります。 続きが楽…続きを読む

美羽と村居の会話に、読む人それぞれのこれまでの人生経験を重ねることができ、まるで万華鏡のように世界が広がります。 高校時代にいつもいた顔ぶれのその後はそれぞれで、おとなになるにつれ…続きを読む

物語は裕佳子が弓道場で目にした「袴の彼」が誰なのかという謎が軸となります。 謎解きと合わせ、裕佳子の同級生、思いを寄せる川野君との日常生活のさまざまなやりとり、食事、におい、そして…続きを読む

僕は叔父さんと吉見百穴を見学します。
その穴には何が住んでいたのかという疑問から物語が急展開します。
「穴」です。
「穴」なんです。
僕は見てしまうのです。

泣きました。 勝男さんが受けた「最期の命令」、それがなぜ「最後」でないのか。 涼子ちゃんのおじいさん、勝男さんは病院のベッドの上にいます。涼子ちゃんと勝男さんの交流と、勝男さんの記…続きを読む

登場人物が多いにも関わらず、一人一人がまるで生きて呼吸をしているようで、その体温さえも伝わる大作である。 平安時代に興味がない読者に対する柔らかな文体の懇切丁寧な語り口で読みやすい…続きを読む

ラヴェルの『ツィガーヌ』を聴いたことがあるだろうか。難解で、不安定で、先が読めず、しかし心の琴線にからまってほどけない甘美さのある、並外れた技巧をもってしなければ奏でられないあのヴ…続きを読む

ウェブ小説を読んで泣いたのはこの作品が初めてです。 凛という女の子の再生の物語です。 凛になりきって読みました。心臓が痛む場面も多々ありましたが、最後まで読みました。 詳しくはぜひ…続きを読む