明洋高校の学祭が始まります。
文化祭および体育祭に向け、奮闘する生徒たち。
しかし、いつもの4人組を巻き込む不穏な事件の影。
仲間に過去最大の危機が訪れます。
同級生らの群像劇としても描かれる、ほとばしる青春の苦みと甘さ。
学生時代の高揚感や、友情の尊さを描いた力作です!
主人公の4人がまるで実在するかのような細やかな描写にもご注目下さい!
そしてこの物語に没入した一読者として声を高らかに叫びたい!
三奈木先生……バスケがしたいです……じゃなくて続編が読みたいです!
またこの4人の活躍が見たぁぁぁぁぁい!!
楽しみにしています!
高校生の二大イベント、文化祭と体育祭。そのイベントの裏で進む事件。サスペンスとジュブナイルが絡んだ高校ドラマ。
……とまあ、要約するとこんな感じなのですが、出てくる高校生たち、主人公たちカルテットが一筋縄ではいかない個性的な面々。
初動から中盤にかけて、不穏な雰囲気がありつつも進む高校風景は読み手によってはちょっとスロースターターな印象を受けるかもしれません。
しかししかし、そこで止めるのは勿体無い。微に入り細に入った場面場面、主人公以外の人物たちの、高校生ならでの揺れる心情。
これから高校生活を楽しむ方も、現在進行形の方も、かつて高校生だったかもしれない方々も、是非是非雰囲気を楽しみつつ、物語の行く末を見届けください。
祭りの喧騒も、祭りの後の少し寂しい雰囲気も、両方を体験できますよ。
今回は文化祭に体育祭ととても賑やか……ですが、そのなかで四人はある事件に巻き込まれることになります。
最初から四人組の一人が大ピンチに……!?
どうしてこんなことになったのか。そしてこれからどうなるのか。
文化祭と体育祭の裏で動いている事件とは……?
ぜひとも伏線を探し、推理しながら読み進めていただきたい一作です。
もちろん高校生たちの青春も一緒に楽しめる、とてもお得な作品となっています。
「虹が砕ける日」、「ガラス細工に雨は降る」に続いての三作目になりますが、この作品から読んでも絶対面白いはず!
個性あふれる四人が文化祭&体育祭でお待ちしています!
冒頭から一気に引っ張ってくれます。
メインキャラの一人である江平くんが、突然監禁状態に置かれるという。
そこから時は少し過去に戻り、学園祭の準備で賑わう高校生たちのストーリーが描かれます。主人公である麗人と黒川のコンビが登場し、難破な麗人と硬派な黒川たちの織り成す、ちょっとデコボコな青春な時間を垣間見ることができます。
この学園祭そのものの「非日常」な独特の空気感も綺麗に描かれていて、自然と自分の高校時代などを思い出させられます。出てくる出し物も「ホストキャバクラ」とかちょっと尖ったものも多く、その点も読んでいて楽しい仕上がりになっています。
この楽しい時間から、どのように冒頭のサスペンスに繋がるのか。そういうことを念頭に置きつつ中盤まで読んだところで、ついに繋がっていくピースの数々。
あとはもう一気読みです。江平を襲った事件の真相は!? そして、麗人や黒川たち親友コンビは、彼のピンチにどう立ち向かうのか。
笑いあり、サスペンスあり、好感度100%の青春ストーリーです。