大学で荒れた生活を送っていて、現役卒業も怪しかった翔吾。
お嬢様然とした女子大生の夕月。
ふたりは偶然出会い、互いに惹かれ合い、次第に距離を詰めていきます。
恋愛ジャンルで甘々な展開ももちろんありますが、それよりも青春ラブストーリーとして、翔吾と夕月が成長していく姿が心に残ります。
物語の冒頭でふたりは未熟な大学生に過ぎませんでした。
しかし襲いかかってくる苦難を乗り越えることで、人として成長していきます。
卒業も危ぶまれていた翔吾にも、将来の夢が芽生えます。
正しい努力は報われる。
それを象徴するかのような物語は、日常に疲れた方々にこそ読んでいただきたい。
きっと大学時代に思いを馳せて、明日への活力が満ちてくるでしょう。
進んだ関係ですが、心はピュアなふたりの物語。
ぜひ、一気読みしてくださいませ。
読了後のコメントになります。
恋愛小説なのですが、翔吾くんと夕月さんという、2人の大学生活のアルバムを覗いているような気持ちになるくらい、感情の機微や人間関係の変化を緻密に描かれた物語です。
将来をうまく思い描けないでいる、正反対なようでいて根っこに近い孤独を抱える2人が出会い、ゆっくりと心を通わせていくストーリーは、甘酸っぱい青春を感じさせながらも、自立した1人の大人として人生を歩もうとする等身大の葛藤が描かれていて、単に恋愛ものとしてご紹介するのは勿体無い魅力に溢れています…!
もちろん大学生の男女ならではのイベントや、胸がきゅんとするようなシーンも盛りだくさんです。
友人や家族関係にもリアリティがあり、特に1人1人の心情を疎かにせず汲み取られている作者さまの筆致には、毎話ごとに心を掴まれました。
ジャンル問わず、広くお勧めしたい御作品です。ぜひご一読ください。
これは、大学生の男女――偶然のようで運命めいた出会いを果たした、全く異なる世界を生きてきた二人が紡ぐ物語・・・。
主人公の夕月さんは、一見すればどこにでもいる、真面目に日々を歩んできた女子学生。
そんな彼女の前に現れたのは、荒れた家庭で育ち、喧嘩と女に囲まれながら、息をすることもままらなない状況下で生きてきた翔吾だった――。
対極の環境で育った二人が互いを尊重し、受け入れ、支え合いながら過ごす日々は、時に胸を締めつけ、時にじんわりと心を温めてくれます。
読み進めるうちに、まるで彼らと一緒に泣いたり笑ったりしているような、そんな没入感を味わっていることに気づきました。
それは作者さまの紡ぐ、文学的でありながらも読みやすく、そして美しい文体にあると考えます。
さらに、等身大で自然なセリフの数々が、胸を熱くしてくれました。
性別を問わず、多くの人におすすめできる作品です!
10話まで拝読し、確信を持って言います。これは読みやすくて瑞々しい「文学」です。
大学生の二人が手探りで思いを交差させていく過程が、過不足なく、丁寧に描かれている。主人公も恋人も、自然に感情移入できる立ち上がり方をしていて、ページをめくる指が止まりません。
比喩は控えめ、心理描写は緻密。少ない行数で大切なことをきちんと届けてくる筆致が心地よい。淡々としていると感じる方もいるかもしれませんが、私はむしろ、こういう静かな強さこそ小説の魅力だと思います。大好きです。
作品の内容にたいして、現在までは驚くほどの★の少なさですが、このような作品に出合えるのがカクヨムの魅力だとも思います。