このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(268文字)
少年の冒険、そのエッセンスが余さずきれいに詰めこまれていて、スイスイと泳ぐように読めてしまいます。そんな夜の冒険を体験したいあなた、ぜひ『まほろば水族館』へ!
2人は忘れられない夏休みを経験する忍び込んだ夜の廃校は水族館になっていた水族館の館長だというおじいさんはどこか怪しくて……気になったら動かずにはいられないそんな少年たちの行動が奇跡を起こすお話
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(203文字)
小学校最後の夏休みの思い出に、海沿いにある廃校を探検する航平と湊。海岸沿いの夜の廃校に忍び込むと、そこに広がる不思議な海の世界へと繋がる物語。水棲生物の姿形、命日と符合する謎。次第に大きくなる靴音。スリリングな展開に少年たちの純粋な好奇心とが見事に調和している。月明かりに照らされた海へと向かう、幻想的なまほろばが織り成す世界観をご堪能ください。
小学生の少年二人は、夏休みの思い出に夜の廃校を探検することにした。そこで待っていたのは思いもよらぬ不思議な出来事。夢のある穏やかなお話かと思えば、途中から事態は急展開。ハラハラドキドキの冒険譚が待っていた。1万文字に収めるにはもったいないと感じる作品。もっと読んでいたかった。とくに続々と出てくる海洋生物たちの描写が表現豊かでとても好きです。この水族館に行ってみたい。ラストは壮観な光景が待っていて、レビューを書きたい気持ちに駆られました。万人におすすめしたい作品です。
巧みで繊細な描写が読み手の網膜に色鮮やかな水族館の情景を浮かび上がらせます。また全体に子供らしい純粋さが満ち溢れていて、それが魂を弄ぶことの悪や海洋生物たちの悲哀をよりいっそう引き立てる陰影を醸しているように思えました。できれば多くの子供たちに読んで欲しい。素直にそう感じられた作品です。
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