概要
ぷしゅー、と音が鳴り、電車が発車する。 私は初めて学校をサボった。
三人グループ特有の苦しさに悩まされている高校二年生の紗良は、初めて学校をサボり一人でカラオケに行く。そこでメロンソーダを飲んで、紗良はあることに気がつくのだった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!メロンソーダみたいな私たち
偽物の緑。偽物のメロン。苦手な、「友達とのカラオケの雰囲気」。
タンバリンを叩いていて、不意に過る「あ、私ここにいなくてもいいじゃん」
誰もがきっと一度は感じたことのある疎外感・孤立感だ。
この気持ちとは大体はうまく付き合えるようになっていくんだけど、学生服を着ていた当時の私達には、それが学校を休んでしまうほどに、大切な毎日をしめる、重要な要素だった。
中学の修学旅行でディズニーランドに行った。絶叫系のマシンはどれも、座席が二つずつならんでいる。私たちのグループは、5人。
「え?どうして乗らないの?」
「いいよ私下で待ってる」
そんなことを言った子がいた。
14歳の女子は、こんなと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あなたも私もメロンソーダ
うわああレビュー書きたい!と思いました。
雨虹みかんさんの作品はどれも青春の中に本当にありそうな、素敵な作品ばかりです。
読み終えたとき、私も。
友達の意見やその場の雰囲気に無理に合わせた経験があったなと思い返して。
その中で、主人公がしたこの決断はとても勇気がいることだなと思います。
結局は友達も家族も恋人も他人。互いのこと、好きな食べ物とか曲とかファッションとか、なんにも知らない。だけど表面上の居心地の良さに依存してしまったりする。ひとりは嫌だから、気持ちを隠して愛想笑いをする。
みんな同じなんだと思いました。私だけじゃないんだと思いました。
そして、この作品の主人公のような行動は…続きを読む