まるで本当の民間伝承のように妙に現実味のある不気味さ。余計な飾りをつけずに淡々とした文体がそれを増長させています……こわ。
ただ淡々と必要な事項を述べているだけなのに、頭の中には横たわる故人が浮かんでしまう。 あらゆる人間性なるものを剥ぎ取られたあとの、鞘も柄もない刀身のような遺体。せめて肉体だけでもこの世からさっさと追放したくなる。 必読本作。
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