暮らしの手引き
不安を抱えている方は
※長男の
特にもうすぐお盆の季節です。初めての島の行事に心配事を抱えている皆様のために簡単な手引きを記します。
迎え盆の際には、灰を入れた盆を置き、籠をかぶせください。灰は遺灰が好ましいです。籠は毎朝開けて、足跡がついていないか確認してください。
もし、魚の尾を引き摺ったような跡がある場合や、海水で湿っている場合は、祖霊が来た合図です。
家の中に灰の盆を入れてお迎えしてください。
お盆の間は祖霊が住む海の向こうに想いを馳せながら、海岸を掃除すると良いでしょう。
砂浜には祖霊を祀るためのサイレーンが設置されています。
沖の方から低い唸り声のようなものが聞こえたらのく耳を澄ませてください。サイレーンは長引くと歌声のように変化します。
島民の名前が呼ばれたように聞こえたら、祖霊が応えてくれた合図です。しばらく砂浜に留まり、祈りを捧げるのが良いでしょう。
万一、誤った手順を踏んでしまった場合、砂噛医院までご相談ください。
お盆の間はお寺には絶対に近づかないでください。
砂噛
釣内島暮らしの手引書 木古おうみ @kipplemaker
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます