★★★ Excellent!!! ショートショートホラー きさまる 短く、短く。 極限まで刈り込まれたお話の数々。 単に無駄を省いただけではない、物語の生命維持に必要な最低限度の部分だけを残した話。 だからこそ。 ミロのヴィーナスのように、欠けてしまった部分に想像を巡らさずにはいられない。 レビューいいね! 1 2021年1月2日 21:05
★★★ Excellent!!! なにがあったんだろう 詩一 そういうモヤモヤがとにかく残り続ける。 一話を読み切れば完全に内容を理解できるかと言えばそうではなく、 「え? じゃあ、いったい何が? え!?」 という、より恐怖心を煽られるものが多かったです。 ホラーを読みなれている人は、もしかしたらすべての話の内容を前後合わせて想像出来たのかも知れません。それはそれで面白いでしょう。しかし、読みなれていないからこそ、読後のあとを引く恐怖を味わえるのかも知れません。 「え? なんです——」 レビューいいね! 3 2021年1月2日 15:06
★★★ Excellent!!! 1分で読了感 くしやきつね なにかがあったという未明の不気味さに背筋を冷やしながら一気に読み切ってしまいました。 この短い文章でここまでの不気味さを表現できるということに感動すらしてしまいます。 ただし今日、いえ昨日ですね、の更新については読む前に注意が必要です(タイトルの漢字、なんて読むんでしたっけ?)。 驚く程に長いので、まだ途中なのにすっかり外は暗くて暗くて。 ……僕にはセンスがないことが分かりました。 やっぱり筆者様はすごい。 レビューいいね! 1 2020年12月28日 12:12
★★★ Excellent!!! なぜそうなるに至ったのか 汐野塩 想像するだけでゾクゾクするような結末だけが無機的に書かれています。 読者に白紙の部分を残してくれた作り方が最高でした。 ここから新たに始まるホラーがあらわれそうな気すらしました。 レビューいいね! 1 2020年12月26日 10:22
★★★ Excellent!!! 過程を吹き飛ばし、結果だけが残された すずきまさき ホラーのジャンルに得てして付き物の「なぜそうなったのか」、「これからどう立ち向かうのか」という憑き物落としは、読後感を良くするかわりに納得感や安心感を与えてしまいます。遠慮なく怖がりたい、というときにはそれが煩わしく感じることも時折ある。 その点本作は、明確な始まりが示されず、これといった終わりもないまま終わる、ある種突き放したようなシチュエーションだけを提示しています。結果として、想像力が掻き立てられ、行き場のない不安感を愉しむことができる。 言葉選びだけにとどまらない、筆者のセンスを強く感じます。 レビューいいね! 1 2020年12月25日 16:03
★★★ Excellent!!! 独立した不気味さが、新たな不気味さ(ホラー)を呼ぶ ウッカリデス "純粋な恐怖"、というより"気味の悪さ"がジワジワを染み出してくる短編集。 一つ一つの話は短く、それこそちょっとした休憩中なんかに読めるので、お手軽に嫌な気持ちを摂取できる。 そして、それぞれの話は独立しているようでいて、つながっているようにも見える。 共通するキーワード、前後する時系列、淡々とした末路(オチ)……そこに自分なりの"理屈"をつけたとき、そこに新しいホラーを見つけてしまうかもしれない。 レビューいいね! 1 2020年12月24日 02:05
★★★ Excellent!!! この気持ち悪さ 沖綱真優 ホラーと聞くと何処かの場面でキャーと叫ぶものかと思いがちだがそうではない。 ガタガタ震えて夜トイレに行けなくなるということもない。 ただただ気持ち悪い。 そこにある不快感に虜になる感覚が。 ホラーというジャンルを敬遠する方にお勧めします。 レビューいいね! 2 2020年12月23日 21:21
★★★ Excellent!!! ホラーのオチだけではなさそうだ 三原 柚木 とても面白いです。何かあったけど、とっくに終わってしまった話の数々の残響が今なお残り続けているところに、後からじわじわと恐怖を覚えます。 レビューいいね! 2 2020年12月21日 18:39
★★★ Excellent!!! 理解出来る輪郭のある恐怖 ニート先生 ホラーの美味しい所だけ書いてる小説・・・ではないです。 どちらかというとバットエンドになった世界の日常を描いているという印象です。 不気味で奇妙というよりは理知的で邪悪。 次の作品が見たい!!! レビューいいね! 1 2020年12月21日 12:48
★★★ Excellent!!! レビューのオチだけ置いていきます。 エド 短い文章でここまでとてつもなく恐ろしいものを書ける才能、センス、ここに至るまでの努力が凄まじい。 それもまた恐怖である。 レビューいいね! 1 2020年12月18日 13:08
★★★ Excellent!!! ホラーのラストシーン、不条理な結果を眺めて ポンデ林 順三郎 ホラーの美点は「怖いところ」で、難点も「怖いところ」。 前者はゾッとする、日常を掻き乱し、引っくり返すような恐怖。 後者は不安、喪失、後悔、絶望、負の感情を呼び起こす恐怖。 第三者視点のラストシーンを纏めた本作は、難点を描かず、美点だけを凝縮している。 レビューいいね! 4 2020年12月16日 19:39
★★★ Excellent!!! ホラー小説の美味しいところだけ! 海野しぃる この発想できなかったのが悔しいです。 オチが美味しいんだからひたすらオチだけ抽出するって作り方、考えてみればありだった筈なのに俺はできなかったのか……と書き手として悔しい……! そして悔しいことに面白い! 想像しちゃうんですよ…… この前後の経緯とか、何が蠢いているとか、そういうの! 想像を掻き立てるという一点で突き抜けてくる作品でした! レビューいいね! 3 2020年12月16日 10:26