このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(345文字)
都合の悪い半面を取り消したら、大事な半面も消してしまうのでしょう。それでも、耐えがないほどの痛みを知ったなら、カール博士を頼るのもいいかもしれません。
嫌なことは忘れてしまえ、そんな安易な考えを持ってしまった私にかなりぐさっときた作品。子供(中学年から高学年あたり?)にも是非読ませたい。
良い物語でした。
忘れたほうが楽になる悲しみもある。しかし忘れてはいけない、大切な悲しみも。。
発想が面白かったです。少し裸の王様を思い出しました。大人は目の前のことしか考えませんが、子供は違います。無垢故に、死んだ母親のことは忘れたくないとおもうのでしょう。博士の思いの移り変わりもわかります。
私はこの話を素直に童話と読みましたけれどきっと、大人が読む童話なのでしょう忘れ薬本当に、いりますか?あなたは欲しいですか?そっと問いかけるラストに唸らされました
辛いこと、悲しいことを忘れられる『忘れ薬』、きっと誰もが辛いこと、悲しいことは忘れたいと思っているはずです。ですが、辛いこと、悲しいことの裏にはとても大切な感情があるのです!このお話を読めばそれを知ることが出来るでしょう。是非読んで、辛さや悲しさの裏にある大切な感情を思い出してみてください!
人生にはつらいことや悲しいことがたくさんあって、『忘れたい』と思うこともあります。でも、そこには色んな理由があったはず。本当に、全部忘れてもいいのでしょうか?前は、忘れられるならその方がいいと思っていましたが、この物語を読んで、色々と考えさせられました。つらい時こそ、この物語を読んでほしいです。考え方が変わるかも知れません。
儚くて素敵な物語でした。絵本のような語りででもとても心に響く物語です。自分なら飲むかどうか考えさせられました。飲んじゃうかもしれないですが、飲まない決断をして抱えて生きていきたい気持ちになりました。
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