パーテルノステル

パーテルノステル。古式ゆかしい循環式のエレベーター。
風雅を楽しむ物語……ではなく。
そうとは知らずに覗かれる女性達と、覗く側の物語です。
覗き窓であれば理由はともかく覗かれる側も一応納得をしておりますが、こちらは違います。
覗かれる側にとっては、正義感からであろうが何であろうが、覗く側は全て、害悪。
除かれたのは、果たして。

作者ご自身が望まれますように、ぜひとも映像化して頂きたいミステリーです。
創作上であれば覗きという行為をご覧頂けます方には強くおすすめいたします。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

あなたは、読んだ後、この作品の凄さを理解できることだろう。

明治の文豪が書いたような、幻想的な作品だと思うに違いない。

とても面白いです！

分かってるって、あんたも何らかのフェチなんだろ？　乱歩の「人間椅子」「屋根裏の散歩者」、幼心にぐっと来たクチだろ？　別に責めてねえよ、心配するなって。あんたは普通だよ、相手に気付かれずに自分のものにしたいって欲望は、誰の心にもあるんだよ。そうだ、この小説読んでみろよ。推しに対する愛情とそれを邪魔する奴への殺意、自分だけじゃないってあんたは心底ほっとするはずさ。
おやおや、さっそく読み始めたあんたにはお邪魔だったな、それじゃあ俺は失礼するぜ。おっと、あんまりニヤニヤしながら読むなよ。お前さんのその気味悪い姿、どこからか覗かれているかもしれないぜ？

拝読後、すぐレビューを書こうと思いました。しかし親しいフォロワー様方が、この作品への嫌悪感を示されていて、書くのをためらいました😅（笑）
でもやっぱり、書きたくなったのでレビューを書きました。

正直この作品は、最初から最後に至るまで、共感あるいは心地良い気持ちになる方は少ないでしょう。それでも惹きつけられてしまうのは「してはいけない事をする」「覗き見」「好奇心」など誰しも心のうちに秘めているものをくすぐってしまうのです。

こうした欲求は、現実世界でしてしまっては犯罪です。満たすには小説の中が最適でしょう。

作者であるノランさんが、禁忌の世界をみせてくれます。「面白い」と手放しでは言えま…続きを読む

『俺はどぎまぎとしながら紙の手拭きでテーブルを拭く。』

このシーンに象徴されるような、おそろしいまでの
繊細な描写力に鳥肌が治まりませんでした。

サスペンスとしてとても素晴らしい作品です。そして読み終わった後、
なにか自分の内面を覗かれているような感覚に襲われました。

物語のあらすじを一言で表すならば、『欲望の代償』でしょうか。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（319文字）

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