このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(188文字)
なんだか、土の上、草花の上に吹く、風を感じる物語でした。遠くに行ってしまう、何かを運んでくる、過ぎ去っていく・・・・・・。ある花 ―かすみ草― に託された物語ですが、物語はある恋人たちの「証」を、読み手ごと、優しく包み込んでくれます。
大切、に出逢える哀なる人生と大切、に出逢えぬ楽なる人生。どちらかを選ばなければならないなら……それから逃げずに向き合った咲人君。そして彼女が生きた証に植え続ける花——かすみ。その花が咲く限り彼女を見つめる眼差しが絶える事は無い。 そしていつの日か時の流れだけが二人の出逢いの意味を教えてくれるのでしょう。
亡き愛しい人のことを想って花を植える。なんて健気で愛おしい思いだろう。感情が希薄になりつつある現代人に是非とも見て欲しい感動作品。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(133文字)
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