「自力」そのものが懐古主義扱いされつつあるAI生成全盛の時代において、生身の人間が入り込む余地は少なくなりつつある。現代では創作活動そのものがそれらに携わる人々にとっては、勇退し新たな転換点となるキッカケだったりチャンスを掴み取るカンフル剤。あるいは単に便利な開発ツールなどなど三者三様な捉えられ方が推定されるという風刺と啓発の精神を当作品からは感じ取れる。モキュメンタリーチックな文体でありながらもどこか私小説っぽさを漂わす作風がかなり心地良いと思わせられました。
AIに、絵師のイラストを使う。小説などの文字を書く時も同じ。だけど場合によっては、問題に発展してしまうこともある。著作権だ。それを無視して使う人がいるのも事実だし、自分が書いたと偽ってお金を取る人もいる。AIは便利だ。けれど、使い方によっては法に触れたりしてしまう。それ以上に人として、培ってきた信頼すらもなくなってしまう可能性がある。だから私たちはAIという便利なものをどう使うべきか。それを問われるような内容でした。
AIに主題を置いた短編集作品です。とある人物はマイナスの気持ちでAIと向き合い、少なくない傷を負いました。とある人物は興味関心からAIに歩み寄り、新たな道を見つけ出しました。新たな技術によって、既存の文化が変化を迎えていく。この作品はそれらの変様に強い説得力があり、もしかしたらあり得る未来、あるいは、知らないだけで実現しているかもしれない未来を強く想像させてくれます。短い文章に意味を込める。非常に短編にふさわしい短編作品だと思います。
タイムリーで面白かったです。過度なAI批判に陥らずも物書きとしての矜持が感じられたのが良かったです。
三部構成でそれぞれの視点から考えさせられました。否定なのは今の時代の流れ?なのかな……しかし、視点を変え、時代が変わると見方も変わるんだろうな……否定だけでなく様々な視点から考えさせられる物語、あなたも読んでみませんか?
近年AIが進化し、人の活動には欠かせないものとなってきました良くも悪くも今は議論の過渡期せめて使う側は良心を持ち考えることを放棄せずにいたいと思えました
三話構成です。その三話がそれぞれ異なる魅力で、共鳴をしています。ワクワクします。AIのもたらす功罪を淡々と描き切っています。なるほど、これも短編小説だな。そう思わせてくれる、作家の挑戦が詰まっています。最終話にもたらされる希望に共感しました。お勧めします。素敵な作品をありがとうございました。
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