忘れ物屋さん

　若い人は若い人、お年を召した人は召した人、と、別々に描かれる場合が殆どですが、この物語ではそれが分かちがたい地続きの関係で描かれています。

　当たり前と言えば当たり前の事。でも、とかく皆自分の周りの事だけに目を向けがちで、そこに繋がりが有る事に中々気付けない。気付いたとしても、だから何？　自分達は自分達、他の人の事なんて知った事じゃない、寧ろ邪魔、とばかりに目を逸らしてしまう。

　この物語では、いま正に世界に向けて飛び出そうと、今ある世界を生きる主人公達が、先を生きる人達の歩いた道のりをしっかりと受け継いだ上で、それに新たな命を吹き込んで、自分達の向かう明日へと紡いで行こうとする様が生…続きを読む

忘れ物の多い主人公・桜は
高校入学と同時に、忘れ物屋という不思議な場所に辿り着き、
そのお仕事を手伝っていくことになります

なんと忘れ物屋さんは
正者と死者の間にも、
物や思い出を届けることができてしまいます！

この時点でもう、予想はしていました

わかっていながらも
気づくと優しさで心を震わせておりましたとも！

主人公を含め、キャラクタは明るい子が多く
登場するだけで楽しくなりますね

シリアスに振り切ることなく、
むしろ読後は元気がもらえるハートフルな物語です

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（93文字）

素敵な文体とお話。表現の仕方が好きです。

忘れっぽい主人公。やらかしたとあるが、機転を利かせて乗りきる。思わず笑ってしまう出来事に、読む手が止まりません。凄すぎて尊敬する。

キャラクター達の会話が楽しい。

話がまとまって書かれてあるので、とりあえずは二章まで――生き生きとした人物の描き方、おもしろいなと読んでいたら心揺さぶられる展開に、泣ける。

　情景描写がとても綺麗で繊細で素敵な作家さんです……。
　優しい世界で優しい人達が織りなす優しい日々……。
　心が癒されます……。

少し特殊な能力を持ってる女の子と、忘れ物を探してくれる店主……。

HOLICみたいな作品を読んでいる気分になって、すごい楽しく読んでいられました！
(^^)

登場キャラクターそれぞれに鮮やかな個性があって、簡潔ながら親切でバランスの取れた文体からしっかり伝わってきます。弾むような文章でキャラクターが実際に動き回って走り回って生き生きとしているのが見えるよう。素晴らしいです！

麗らかな陽の光のように暖かくて味わい深い作品です！
ベースは物忘れをよくする学生の日常生活のお話ですが、様々な人の忘れ物が鍵となって忘れられない非日常の物語が登場します！
読んでいてどこか懐かしいとあなたが感じたなら、それはあなたが気付かない内に何かを忘れているからなのかもしれませんね。

タイトル通りです。ネタバレなしだとこれしか書けない……笑
とにかくこの作品は『人』や『心』の書き方が上手い。抜群。会話も自然で、ちょっとクスッとできる。
そして魅力的なキャラクター達が生き生きと優しい物語を紡ぐものですから、どんどんページを送ってしまいます。

あたたかい話、優しい話が読みたい方にもっと届いて欲しい。

なんと言っても読みやすい。書き手の1人として悔しいくらいです笑
ぜひ、多くの方に軽い気持ちで手に取って欲しいです！！！