第169話
澪奈とマネージャーとカトレアの迷宮&異世界攻略チャンネルについて語るスレ185
433:名無しの冒険者
マネージャー、ブラッディオーガに拳で立ち向かうとか普通にヤバすぎだろw
あの巨体相手に一歩も引かないのマジで惚れるわ
434:名無しの冒険者
正直、あのシーン何回もリピートしてるw あのデカブツに対して全く怯まずにガンガン攻めていくマネージャー、まさに漢の背中だったぜ……
435:名無しの冒険者
俺、最初時間稼いだあと、逃げるだろって思ったんだけど、まさか正面から拳でガチバトルするとは思わなかったわw
今回の切り抜き、トレンド入るのも納得
436:名無しの冒険者
てかさ、拳の一撃でブラッディオーガの巨体をよろけさせるってどういうこと!? 攻撃力もそうだけど、度胸ありすぎてビビるw
437:名無しの冒険者
>>436
わかるw あの場面で俺が悲鳴あげながら見てたw 手汗ヤバかった
438:名無しの冒険者
マネージャーって元はサポートだったよな? なんでこんなにバトルセンスあるのかマジで謎すぎるw あの動き、プロの冒険者でもなかなかできんだろ
439:名無しの冒険者
今回の拳とブラッディオーガの斧の応酬、漫画みたいだったな。切り抜き動画の再生回数が爆速で増えてるの見ると、やっぱファン増えてるわ
440:名無しの冒険者
ブラッディオーガの攻撃全部かわしてたし、マジでスゲェ…こっちの心臓バクバクしたの久々だわw
441:名無しの冒険者
>>440
しかも、あの場面で堂々と立ち回る感じがな。あの余裕っぷりがマジで最高w
442:名無しの冒険者
今回の動画、ヤバすぎて何回も再生してる奴絶対多いだろw ツイの切り抜き、みんな絶賛しててマジで熱いわ
443:名無しの冒険者
ブラッディオーガ相手にこんなバチバチな戦い見せられるの、ほんとマネージャーだけだよなw 見てて興奮が止まらんかった!
444:名無しの冒険者
やっぱ拳で戦うマネージャー、異世界チャンネルの主役って感じするわ~。澪奈さんとカトレアさんも応援してるけど、今回は完全にマネージャーがMVP!
445:名無しの冒険者
もう次回が待ちきれんわ! あの拳バトル、どんな冒険者でも見習うべきだろ。マジで憧れるわw
ブラッディオーガとの戦いの後。
俺たちは、休日に皆で集まっていた。
夏も間近となり、ここ最近はかなり気温も上がっている。
俺の部屋は冷房をがんがんとつけていて、カトレアはそれに感心した様子で視線を向けている。
「やはり、日本の技術は素晴らしいですね……。私、とても感動しているんですよ」
「……まあ、確かにクーラーとかは便利だな」
「他にもエッチな道具もたくさんあって……とてもとても素晴らしい国ですね」
今大事な話をしようとしているんですけど?
相変わらずのカトレアの様子に、俺は頭を抱えていると、澪奈がぽつりと口を開いた。
「色々と試してみるといい」
「乗るんじゃない……こほん。今日はこの場に何しに来ているか、分かっているか?」
「日本のエッチな道具のレビュー?」
「違う! ……この前のブラッディオーガと戦ったときにいた聖女の騎士という人についてだ」
名前は、リーンという女性だった。結界の様子を見に来た聖女の護衛という話だ。
……あの口ぶりとあの様子から、再びあそこに来るのは確実だ。
だから、事前にある程度の情報を集めておきたかった。
「それで、聖女についてなんだけど……カトレアってどのくらい知識があるんだ?」
魔の森で長く暮らしていたカトレアに、そういったあの世界の常識を聞いていいものかどうかは迷う。
俺の問いかけに、カトレアは少し考えるようにしてから口を開いた。
「私も……本などで手に入れた情報しか持っていませんが……聖女様はあちこちの結界を張って魔物の侵攻を押さえているという話は聞きますね」
カトレアの口調は真剣で、その瞳には過去を思い出すような光が宿っている。
「結界か……一応、あの魔の森にはそれが覆われているんだよな?」
元々はカトレアの家にもあったけど……そっちはもう崩壊寸前だったとも言っていた。
「そうみたいですね。その影響で魔の森の外には魔物が出られないようでしたね。聖女様がそれを張り直しに来たとき、恐らくあの家を目指してくると思います」
「……だよな。会った方がいいと思うか?」
「色々な場所を旅していく上では、知り合って損はないと思いますよ?」
「……そうだよな」
今後の澪奈の配信を考えたら、魔の森でずっとやっていたら……マンネリ化してしまうだろう。
例えば、町にいって冒険者ギルドなるものがあって、そこで活動している様子などを撮影できたら……それはとても配信として人気のコンテンツになりそうな感じがする。
「それに聖女様はとても美人とも聞きますしね」
「……そうなんだな」
「……(俺はまだ見ぬ聖女様を妄想して、興奮するのであった)」
「カトレア、変なモノローグ挟むんじゃない」
「むっ。今マネージャー欲情した?」
「カトレアが勝手に言っただけだから」
「マネージャーが欲情していいのは、私だけ」
「あっ、私にもいいですよ? どうぞ。その劣情をぶつけてください」
「劣情、抱えてるの?」
「抱えてない! とりあえず! 俺はあっちの家で様子を伺ってみるから……澪奈もカトレアも……今後は一緒に学校に通うんだろ? こっちは、心配するな」
カトレアに関しては、いくら精霊で自動学習してくれているとはいえ、それでも一度学校に通ったほうがいいのでは? ということになっていた。
事情を話したら、あっさり認められたらしく、もうじきカトレアが澪奈の学校に通うことに決まった。
俺の言葉に、澪奈がカトレアと視線をかわす。
「……これは、浮気の匂いがしない?」
「レーナ様、その嗅覚素晴らしいです。私の精霊が昼ドラでこんな感じで浮気しているのを見たと言っていましたよ」
「精霊もうちょっとまともなところから情報を得るように! しないから、心配するな。二人は、学校にちゃんと通うように」
ひとまずの方針が決まったところで、俺は小さく息を吐く。
とりあえず……まともな異世界人と合流して、新しい情報を手に入れたいところだ。
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新作書きましたので読んで頂けると嬉しいです。
世界最弱のSランク探索者として非難されていた俺、実は世界最強の探索者
https://kakuyomu.jp/works/16818093086515271194
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