第97話
〈楽しみです!〉
〈今の渋谷エリアよりも強い魔物は出てくるんだろうか?〉
〈これより強いってなるともうSランク迷宮なんだよな……さすがに二人だと厳しいと思うけど……〉
〈でも、この二人ならなんとかなりそうなんだよなぁ〉
澪奈が少しばかりコメントに触れつつ、迷宮へと歩き出した。
渋谷エリアへと入り、まっすぐに新宿エリアを目指す。
途中に発見したウォーリアリザードマンを倒していくと、澪奈の強さに改めて驚くコメントで溢れていた。
以外と初見の視聴者も多いようだ。
そんなことを考えながら、俺は自分たちのステータスを確認する。
茅野圭介 レベル53 筋力:183 体力:53 速度:246 魔法力:53 器用:53 精神:53 運:53
ステータスポイント:0
スキル:【格闘術:ランク9】【石投げ:ランク5】【鼓舞:ランク2】
職業:【商人】
装備:【キングワーウルフの指輪 筋力+30 速度+30 スキル:雷迅】【速度のネックレス 速度+18】【筋力のネックレス 筋力+27】【速度のネックレス 速度+30】
装備合計:筋力+57 速度+78
ステータスポイント割り振り:筋力+16 速度+37
神崎澪奈(かんざきれいな) レベル51 筋力:161 体力:28 速度:235 魔法力:33 器用:114 精神:20 運:20
ステータスポイント:0
スキル:【氷魔法:ランク4】【剣術:ランク8】【銃術:ランク8】
装備:【ロングソード 筋力+9 速度+9】【ハンドガン 速度+9 器用+9】【ロングソード 筋力+27 速度+27】【ハンドガン 速度+27 器用+27】
装備合計:筋力+36 速度+63 器用+36
実は装備品も入れ替えようかと話しているくらいに金も溜まってきている。
とりあえず、比較的安価だった【鼓舞】は購入し、俺に使用した。
生放送の関係から、俺が【鼓舞】を使用する場面のほうが多いからな。
ステータスの確認をしながら新宿エリアが一望できるところで足を止める。
「皆、見て。あそこにいる魔物が、新宿エリアの魔物」
すっと澪奈が指さした方向には、小さくはあるが魔物の姿が確認できる。
俺も澪奈が指さした先をカメラのズームを使って映していく。
映し出された魔物を見て、コメント欄が話あっていく。
〈あれってリザードマン? 同じ個体?〉
〈武器持ってるっぽいな。同じ個体だったらいいけど、強さは違うかもしれないよな〉
〈腰に剣を二本差してるから一応違う個体〉
〈鎧に文字が入ってるな。たぶん、ハンターリザードマン。こいつAランク迷宮以上でしかでないヤバい個体〉
〈Aランクって……やっぱり二人だとまずいんじゃない!?〉
〈普通なら、まずいけどなぁ……この二人だとなぁ……〉
〈魔物のほうが可哀そうだよなぁ……〉
〈澪奈ちゃん、マネージャーさん! 頑張ってください!〉
〈ボコボコ期待してます!〉
「コメント欄の皆が言う通り、これからボコボコにしていくのでよろしく」
〈ぼこぼこ宣言ありがとうございます!〉
〈マジでAランクの魔物二人で戦うのか? 大丈夫か……?〉
〈Sランク冒険者のアタッカーなら、ぎりぎり何とかできるとは思うけど……不安はあるよなぁ〉
コメント欄では三割ほどが心配しているが、七割はまったく心配していない。
むしろ、俺たちが戦い始めるのを煽るようなコメントが多く、澪奈もそのコメントに便乗するように返しながら歩いていく。
カメラを澪奈へともどし、俺もその後ろをついていく。
やがて、新宿エリアにてハンターリザードマンと対面する。
ハンターリザードマンC レベル55 筋力:231 体力:241 速度:251 魔法力:143 器用:152 精神:174 運:135
ステータスポイント:0
スキル:【剣術】【二刀流】
装備:【リザードブレード】【リザードアーマー改】【リザードブレード】
……【剣術】に、【二刀流】か。
便利なスキルを二つも持っているなんて、いい魔物だ。
俺が使うかはともかく、スキルを獲得しておくのは悪いことじゃないからな。
ハンターリザードマンはこちらに気づき、両腰に下げている剣を抜いた。
澪奈も普通に戦闘するなら厳しい相手ではあるが、俺が【鼓舞】を使用して澪奈の援護を行う。
ハンターリザードマンが地面を蹴りつけ、澪奈を狙うように剣を振りぬく。
澪奈はそれを最小限の動きでかわすが、すぐにもう片方の剣が襲い掛かる。
澪奈はその剣の軌道を見切り、ハンドガンのグリップ部分で剣の腹を殴りつける。
ハンターリザードマンの剣は澪奈をとらえることなく、逆に澪奈の銃口はハンターリザードマンの顔を捉える。
放たれた弾丸を、ハンターリザードマンは首を捻るように傾けてかわす。
同時に、今のまま戦闘を継続するのは危険と判断したのだろうハンターリザードマンが、大きく地面を踏みつけて後退する。
だが、澪奈はそこまでの動きを誘導していた。
ハンターリザードマンが跳んだ先へ、氷の刃が生み出された。
地面から突き出されたそれはまるで氷柱のように見える。ハンターリザードマンは自らその刃へと突っ込み、背中を斬りつけられる。
「ガアア!?」
悲鳴を上げたハンターリザードマンは、その傷によって次の攻撃が遅れる。
澪奈が距離を詰め、剣を振り下ろすとハンターリザードマンの右手首を切り落とした。
―――――――――――
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!
『楽しかった!』 『続きが気になる!』という方は【☆☆☆】や【ブクマ】をしていただけると嬉しいです!
ランキングに影響があり、作者のモチベーションの一つになりますのでよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます