第116話


 茅野圭介 レベル70 筋力:430 体力:70 速度:460 魔法力:70 器用:70 精神:70 運:70

 ステータスポイント:0

 スキル:【格闘術:ランク12】【石投げ:ランク8】【鼓舞:ランク5】

 職業:【商人】

 装備:【キングワーウルフの指輪 筋力+30 速度+30】【速度のネックレス 速度+80】【筋力のネックレス 筋力+80】 【キングリザードマンのネックレス 筋力+60 速度+60】


 装備合計:筋力+170 速度+170

 ステータスポイント割り振り:筋力+20 速度+50


 朝。

 迷宮攻略を終えた俺は少しの仮眠をとってから体を起こした。


 迷宮攻略から、本当に色々あった。

 まず生放送を終えてすぐに、連れてきた女性をどうするかについて澪奈と話した。

 ……ひとまず目を覚まさないことには今後のことも分からないため、澪奈のお父さんの知り合いの病院にお願いして、面倒を見てもらうことになった。


 ……一つだけ分かっているのは、あの耳はコスプレではなく本物であること。

 寝ているときに気になった俺と澪奈が片方ずつ触れて確認しているからな。

 体の構造も耳以外は基本的に同じようなので、ひとまず病院で見てもらい、問題はその次だ。


 どうやら新宿の迷宮はまだ攻略されていないということのようだった。

 俺たちが迷宮攻略を終えたところで穴倉さんから俺のもとに連絡が入り、秋雨会長から正式に俺たちのもとへ依頼が出された。

 

 新宿の魔物の掃討作戦に関しては、参加するかどうか迷いはあったがひとまず報酬金も出るそうなので参加することにしたのだが、


『マネージャー。私行かなくて大丈夫? 別に一日くらい学校休んでも』

「別にいいって。こっちは気にするな」

『分かった。大変そうなら言って。応援に行くから』

「了解だ。まあ、新しいスキルも手に入ったし大丈夫だと思うぞ」

『……私たちの将来のこともあるんだから無茶はしないように』

「ああ、分かってる」


 俺に何かあったら澪奈のマネージャーを続けられないからな……。

 そういった無茶なことに首を突っ込むつもりはない。


 澪奈を参加させなかったのには、学校以外の理由もある。

 それは――俺たちに対する期待が高まっていることへの懸念からだ。


 俺たちに対する期待が日に日に大きくなりすぎているんだ。

 ……それこそ、まるで俺たちを英雄か何かのように祭り上げる人たちがいるように、過剰なファンたちがいる。


 いきすぎた彼らの活動によって、被害を受けるのは俺たちだ。

 今回の掃討作戦だって、『応援に行ってください!』、『澪奈さんとマネージャーさんならきっと何とかしてくれると思ってます!』とたくさんのメールが届いていたからな。


 澪奈のTwotterのコメント欄にだって、それはもうたくさんの訴えがあったからな。

 

 俺たちだってただの人間だ。事情があって断る必要があるときだってあるのだが、きっと断れば非難されるんだろう。


 皆は英雄としての動きを求めていて、俺はその重荷を、澪奈にまで負担させたくはない。

 彼女はあくまでアイドル冒険者。俺はそちらに専念させたい。

 だから、今回の掃討作戦に関しては俺一人で向かう。

 これで活躍したのが俺だけなら、澪奈にそこまでを求める人も減るだおる。


 それに――新しいスキルのちょうどいい見せ場でもあるからな。

 新宿近くにまで向かうと、和心クランの人たちとともに、多くのマスコミたちが押し寄せていた。


 ただ、警察や自衛隊がそれらの間に壁を作っているので、さすがにそれを越える無謀者はいないようだ。


 それにしても……恐れ知らずな野次馬が多い。カメラなどを構えた一般人の姿も多くあった。




―――――――――――

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