第九話 八百長騎手追放ゲーム⑨
俺たちはナゾナゾ博士に誘われ、八百長騎手追放ゲームと言う人狼をモチーフにしたゲームで遊ぶことになった。
ゲームを開始後、俺は村人である騎手となり、人狼である八百長騎手は3人居るらしい。
1ターン目は何故か一言も発言をしていない
2ターン目は
彼の他にも
そして夜のターンとなったがこのターンは誰も追放されることがなかった。きっと騎乗依頼仲介者が守ってくれたのだろう。
3ターン目は
その後夜のターンとなり、追放した人物がどっちサイドの人間だったのかを知ることができる能力を持つトラックマンの
そして4ターン目、
しかし、彼はステルスに特化したパラメーターのようで、確率で追放を免れる土下座と言うスキルを発動し、見事に成功、彼は追放されずに済んだのだ。
そして夜のターンになったが、夜のターンは誰も追放されるようなことにはならなかった。
5ターン目、俺は
6ターン目、話し合いの結果、投票で1番人気となったのは俺とクロと言う結果となり、決勝投票が行われることになる。
果たして俺は、彼女との勝負に生き残ることができるのだろうか?
「それでは、これより決勝投票を行う。対象は
さぁ、どうしたものか。俺はプレイヤースキルの影響でクロが嘘を吐いていることを知っている。八百長騎手で間違いない。俺がこの議論で勝つには、俺が真実を言っていることをみんなに認めさせなければならない。
「クロは嘘を吐いていた。彼女は間違いなく八百長騎手だ」
「でも、あなたは白確ではないわ。あなたが嘘を言って私を八百長騎手だとみんなに誤認させ、陥れようとしている。みんな騙されないでね。帝王こそが、真の敵よ」
お互いに議論の相手を疑うように告げる。この勝負は、どれだけ味方を増やせるかだ。
俺とクロは、お互いに1票ずつ投票するだろう。残っているのは5名だ。少なくとも後3名を味方に付けなければならない。そして俺は不利な状況だ。
八百長騎手は残り2人、つまり八百長騎手は俺に投票するはず。つまり2票は確定しているのだ。クロは後2人味方を増やせばこの勝負に勝つことができる。
「
「発案者の俺はもちろん2人纏めて追放に賛成だ」
「あたしはやめていた方が良いと思う。さっきの説明を聞く限りだと、騎手サイドよりも八百長騎手やヤクザが特をするような気がするわ」
「俺もやめていた方が良いッス。ちゃんと話し合って、どちらか1人を追放した方が良いと思うッス」
『ワシは2人とも追放するのは賛成だ。少なくとも、1人は八百長騎手を追放することができるからな』
「私は……止めていた方が良いと思うわ。このゲームに勝つには、もっと冷静になって見極めた上で投票したい」
「賛成2人、反対3人か。だが、俺的には今の発言である程度誰がどの役職なのかを判断することができた。そう考えたら一応収穫はあったか」
自身の意見を拒否されたのにも関わらず、彼は前向きに捉えている。もし、本当にそれぞれの役職を把握したのであれば脅威だ。
彼が騎手サイドであっても、八百長騎手サイドであっても、スキルを使って俺たちをゲームオーバーにさせようとしてきたのだから。
「お祭り娘に一つ聞きたいのだけど、クロはどうして帝王が嘘を言っていると思うの?」
「当たりまえよ! だって私は騎手だもの。それなのに帝王は私が嘘だと言っているのよ。なら、彼が八百長騎手であるのは間違いないわ」
俺からしたらクロは確実に八百長騎手だ。でも、俺にはそれを伝える手段がない。どうにかしてクロが八百長騎手であることをみんなに知らせなければ、俺が負ける可能性が高くなる。
「私は、
「なんでそうなるのよ! ルドルフさんは偽物じゃない! だって、白出しをしておきながら私と帝王、2人の追放に賛成しているのよ。だったらルドルフさんが八百長騎手ってことになるわ」
「確かにそうね。でも、そしたらどうして
「…………」
そんな中、議論の終了を知らせるファンファーレが鳴り出した。
「どうやら論破成立だな。それでは、これより決勝投票を行う」
その結果、殆どが彼女に投票していた。2票だけ俺に入っていたのは、八百長騎手の投票だろう。
「あーあ、これでゲームオーバーか。まぁ、楽しかったから別に良いか。さっき私が言ったセリフは忘れないでよ。このゲームで勝つための鍵だから」
事実なのか、それとも撹乱させるためのフェイクなのか、クロは気になる発言だけ残すと彼女の画面がゲームオーバーの文字が表示された。
夜のターンへと移行されるな。さて、このターンで追放される者が現れるのだろうか?
そんなことを考えていると夜のターンが終わる。
追放されたのは遅刻騎手の
残りは俺も含めて5人、果たして俺は最後まで生き残ることができるだろうか。
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