第十二話 八百長騎手追放ゲーム(ネタバラシ&感想編)
ナゾナゾ博士から誘われた八百長騎手追放ゲームは終わった。結果は村人サイドである騎手側の勝利となった。
「みんなお疲れナゾ? いやー、最後の議論は色々な意味で面白い展開となったナゾね」
「くそう。普通の人狼ゲームだったのなら、俺が人狼であると見抜かれない自信があったのに、特殊能力のせいであんな負け方をしてしまうなんて」
「でも、私はあなたを弄んで楽しかったわよ。撮れ高があったじゃない」
「そんなものはいらない! ゲーム実況じゃないんだぞ!」
「でも、第三者からしたら面白かったナゾ? 録画をしていないのが惜しいくらいナゾ?」
確かにゲームオーバーとなった人物からしたら面白かったかもしれない。だが、半分当事者である俺からしたら罰ゲームのような時間だった。
「そう言えば、みんなの役職って何だったんだ? 因みに俺は騎手だった。一応
「ああ、そうだ。俺たち3人は八百長騎手で間違いない」
「他のみんなは?」
訊ねると、それぞれが自身の役割を明かす。すると、このような役職だったことがわかった。
クロ(八百長騎手)
ナゾナゾ博士(八百長騎手)
「あれ? ルドルフさんは?」
みんながそれぞれの役職を明かす中、1人だけ無言だった人物がいる。彼のアイコンを見ると、ログアウトしましたと表示されていた。
どうやら負けたことで俺たちのグループから抜けたみたいだな。でも、残っている役職はヤクザだけだ。きっと彼はヤクザだったのだろう。
「なぁ? 最初
「ああ、あれは俺の仕業だ。俺のプレイヤースキル『投票しろ』を使って数名の人物に対して彼女に投票を強制させた」
俺の疑問に
「ねぇ、僕を最初の夜のターンで追放したのは何でなの! もっと
「それは最初に追放した方が好都合だったからだ。お前を追放すれば、排除したがっていた2名に疑いの目を向けることができるからな。まぁ、現実は予定通りに行かなかったが」
なるほど、確かに
「2ターン目で
「まさか一発で八百長騎手を白出しできたとは正直に思わなかったぜ。母ちゃんが乱入してきてすまなかったな。さっさと飯を食べて後半からは見させてもらっていた」
「本当に早かったよな。あの時、アタイはびっくりしたぜ。ゲームオーバーになってから10分程でリタイア組の通話の中にひょこっと入って来たからな。どんだけみんなとゲームを楽しみたかったんだよって心の中で思ったもん」
「ば、バカ! それを言うな!」
リタイアした
まぁ、そんなことをカミングアウトされたら恥ずかしいよな。
「それにしても、3ターン目は本当に焦ったナゾ? まさか
「いや、あれはどう考えたった助けるのは無理だろう。変に庇えば俺が怪しまれる。なら、さっさと身内斬りをして俺を白よりにした方が今後のゲームを有利に進めることができる。だからこそ、クロも庇わなかっただろう?」
「まぁ、
「まさか真の敵は仲間にいたなんてショックナゾ? 頭の良い軍師を持っても油断できないナゾね」
あれはナゾナゾ博士の運がなかったよな。真の裁決委員でもある
「4ターン目は特に何もなかったナゾね」
「いやあったじゃないッスか! 俺と
「自分から醜態を晒して行くなんて凄いナゾね。敢えて触れないであげようと思っていたナゾ?」
「しまったッス! ついナゾナゾ博士のボケに反応して自ら恥ずかしいことを思い出させてしまったッス」
「いや、別にボケた訳ではないナゾ? 私の優しさナゾ?」
ナゾナゾ博士の優しさをボケと勘違いした
うーん、この感じ懐かしいな。初めて彼と出会った時も、こんな感じのことがあった。確かあの時は、ハルウララがナイスネイチャの名前を言い間違えて彼が真名を明かしたんだよな。
「5ターン目は流石に面白い展開はなかったナゾ?」
「ええ、わたくしと
5ターン目は
「6ターン目は帝王とクロの一騎打ちだったナゾね」
「ああ、俺は前のターンでクロが嘘を吐いていたことを見抜いていたからな。だからどうにかしてそれをみんなに伝えようとしたのだけど、逆に疑われてしまって苦戦した」
「あの時は私もどうやって切り抜けるべきかと悩んだわ。でも、最終的には負けてしまったけれどね」
あの時は負けも覚悟していたけれど、どうにか勝てて良かった。運が悪ければ、追放されていたのは俺の方だったかもしれない。
「7ターン目は
「あの男が土下座を使えたことで、本当に苦戦した。あのスキルがなければもっと早く追放できていた。だが、生き残ると言うことを優先させるのであれば、実用的なスキルではあったな」
「そして8ターン目は
「あれのどこが告白だ! 強制的に言わされて告白も何もあるか!」
ナゾナゾ博士はふざけ半分で言っているのだろうが、
まぁ、最後のターンは俺もある意味地獄ではあったがな。運良く議論の終了時間が来たから良かったが、もし議論の終了が来なければ、俺も
「それじゃあ、第2ラウンドを始めるナゾ? みんな準備は良いナゾ?」
こうして2回目の八百長騎手追放ゲームが始まった。さて、次は何の役職だ?
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