追放騎手の霊馬召喚〜トウカイテイオーを召喚できずに勘当された俺は、伝説の負け馬と共に霊馬競馬界で成り上がる！

第二十三話 露天風呂の乙女たち（後編）

　前回と同様に男性読者様が読んでいて思わずニヤニヤとしてしまうような展開を意識しつつ、女性読者にも配慮した内容を心がけているつもりです。もし、女性読者様を不快にさせるような場所などがあれば、修正いたしますので、教えていただけると助かります。なお、この作品は性描写ありにしてあります。

〜クロ視点〜

　大和鮮赤（ダイワスカーレット）と明日屯麻茶无（アストンマーチャン）に引っ張られる形で、私は部屋に備え付けの露天風呂へと足を踏み入れる。

　露天風呂から立ち込める湯気が風に吹かれて足元に届いてきた。

「それじゃあ、まずはお湯に浸かる前に体を洗うとしますか」

「そうですねぇ、綺麗な体になってからお風呂に入りましょう」

　２人は流し場に向かって行くも、私はさっきのことでまだ元気を失っている。

　豊満な胸をお持ちの明日屯麻茶无（アストンマーチャン）、そして日本女性の平均サイズであるものの、形が良くて張りのある胸の大和鮮赤（ダイワスカーレット）と比べると、私の胸は彼女たちに比べて劣っている。

　ダメだ。どこにも勝ち目がない。

「はぁ」

　小さくため息を吐きながらも、私も流し場へと向かっていく。すると、先に向かった彼女たちはまだ体を洗っていなかった。

「どうしたの？　まだ誰も体を洗っていないじゃない？」

「それがぁ、流し場は１人しか使えないのですぅ」

「洗っている間に温泉に入る訳にはいかないから、お祭り娘を待っていたのよ」

　私を待っていないで、どちらかが先に洗えば良いじゃない。そう思っていると、２人は私の腕を引っ張り、椅子に座らせる。

「え？　なに？」

「せっかくだから体を洗ってあげるわよ」

「クロさん、私たちのせいで元気がないみたいですからぁ、体を洗って上げますぅ」

「え？　いや、それくらい自分でするから！」

「遠慮しなくて良いから。さぁ、始めるわよ」

「ひゃん！」

　体にボディーソープを塗られた瞬間に冷たく感じ、思わず声が漏れてしまった。外に出たことで、体が冷えてしまっているせいか、ボディーソープがいつも以上に冷たく感じてしまった。

　背中を手の平で擦られ、多少の擽（くすぐ）ったさを感じる。

　でもまぁ、背中くらいなら良いか。彼女たちなりに私に気を使ってくれているみたいだし。

「きゃ！」

　そんなことを思いながら安心していると、前に腕を回される。そしてお腹や胸などを触られた。

「ちょ、ちょっと！　前は自分でするから！」

「遠慮しなくて良いわよ」

「いや、遠慮とかではなくって！」

「それにしても、直接触って思ったけれど、別に卑下するような胸ではないじゃない。小振りではあるものの、ちゃんと柔らかいし、寧ろ貧乳好きには好まれるベストな柔らかさじゃない」

「本当ですぅ。クロちゃんらしく、とても可愛らしい弾力ですぅ」

「もう止めてよ！」

　その後も、しばらくは彼女たちから体を洗うと言う名目で、体を弄ばれたような気がした。

　綺麗に体を洗い終え、体に付いた泡を洗い流す。

「私は終わったわ！　次は明日屯麻茶无（アストンマーチャン）！」

　Ｇカップを指名し、彼女を椅子に座らせる。

　さっきは良くもやってくれたわね。お返しさせていただくわよ。

　ボディーソープを手の平に出し、明日屯麻茶无（アストンマーチャン）の背中を洗い始める。そして背中を洗い終わった後、今度は彼女の胸に手を回す。

　彼女の豊満な胸に手が触れた瞬間、電撃のようなものが体に走ったかのように錯覚する。

　これがＧカップ！

　手に収まらない程の大きい胸の弾力が手の平を通して感じてきた。

　私の胸とは全然違う。手の平からパイナップルくらいの重さを感じて、ずっしりとした重みがあり、脂肪の塊を掴んでいるようで、然程気持ちいいとは思えないわね。

でも、なぜか安心感のようなものを感じてしまう。これがＧカップの包容力！

「ク、クロさん！　どこをつまんでいるのですぅ。い、痛いですぅ」

　痛いと言いつつも、明日屯麻茶无（アストンマーチャン）は気持ちよさそうな顔をする。そんな彼女を見ていると、体を洗ってあげることを忘れ、豊満な胸を触り続けることに夢中になっていた。

「お前はジーカップダイスキか！」

　大和鮮赤（ダイワスカーレット）からツッコミを入れられ、私は我に返った。

　私は今まで何をしていたの？　体を洗って、ちょっとだけ彼女に仕返ししてあげるつもりだったのに、いつの間にかＧカップに触れていることに夢中になっていた。

　Ｇカップを洗い終え、彼女の体に付いている泡を洗い流す。

　これから裏で、明日屯麻茶无（アストンマーチャン）のことをＧカップって呼ぼうかしら？

　そんなことを考えつつ、私は首を左右に振る。

　そんなことを考えて、つい言葉に出てしまった場合、私はＧカップ大好きと呼ばれるかもしれない。真名を隠す意味では効果的だけど、何だかいや。

「お祭り娘も明日屯麻茶无（アストンマーチャン）も洗い終わったことだし、露天風呂に入って来て良いわよ。あたしは体を洗っているから」

　大和鮮赤（ダイワスカーレット）が露天風呂の中に入るように促した瞬間、私は明日屯麻茶无（アストンマーチャン）とアイコンタクトを取った。

　そして私たちは彼女が手を伸ばそうとしたボディーソープを奪い取る。

「え？　なに？　どう言うつもり？　早く露天風呂に入りなさいよ！」

「何を言っているのよ。散々人様の体を好き勝手に触って、タダで済む訳がないでしょう」

「みんな公平ですぅ。１人だけ逃げられるとは思わない方が良いですぅ」

「いやあああああああぁぁぁぁぁぁぁ助けてええええええええぇぇぇぇぇぇぇ」

　大和鮮赤（ダイワスカーレット）が悲鳴を上げるも、私たちは最後まで彼女の体を綺麗にさせてあげた。

　途中で変な声を出しているけれど、これはあくまでも体を洗ってあげているだけ、変な妄想をしてはいけないからね。