第八話 八百長騎手追放ゲーム⑧
俺たちはナゾナゾ博士に誘われ、八百長騎手追放ゲームと言う人狼をモチーフにしたゲームで遊ぶことになった。
ゲームを開始後、俺は村人である騎手となり、人狼である八百長騎手は3人居るらしい。
1ターン目は何故か一言も発言をしていない
2ターン目は
彼の他にも
そして夜のターンとなったがこのターンは誰も追放されることがなかった。きっと騎乗依頼仲介者が守ってくれたのだろう。
3ターン目は
その後夜のターンとなり、追放した人物がどっちサイドの人間だったのかを知ることができる能力を持つトラックマンの
そして4ターン目、
しかし、彼はステルスに特化したパラメーターのようで、確率で追放を免れる土下座と言うスキルを発動し、見事に成功、彼は追放されずに済んだのだ。
そして夜のターンになったが、夜のターンは誰も追放されるようなことにはならなかった。
5ターン目、ヤクザの存在が話題に上がりつつも話し合いでは誰を追放するべきか明確には決まらず、俺は白出しをしてくれているルドルフさんの対抗である
その結果、
残っているのは俺、クロ、
後2人、この中に八百長騎手が紛れている。
「場を仕切っていた
『ワシは
「と言うことは、
「ほう、どんな理論で結論付けた? 言ってみろ」
俺が
「彼女を白出ししていたのは追放された
「まぁ、お前レベルであればそれが限界か。俺も同じ意見だ。ナゾナゾ博士の時にも言ったが、裁決委員は3人いた。彼女は自身が黒だと言われ、追放した
「よって、残った
「俺はルドルフさんに投票するッスよ! 前回は投票逃れをしたッスが、今回は絶対に吊るッス」
『おお、怖い怖い。なら、土下座の準備でもしておくとするか』
俺の中で白確となっているのは
2人の怪しい場所を考えていると、
「俺が怪しんでいるのは、
「なんであたしなのよ!」
「そんなのは決まっている。1ターン目でお前は
確かにメタ読みをすれば、そう考えるのが自然だ。だけど、彼女がそんな間抜けなことをするだろうか? 彼女はバカではない。そんなことをすれば、自身が疑われることになると分かりきっているはず。
おそらく、八百長騎手はそれを見越して夜のターンに
思考を巡らせていると、俺の所有するスキルにこの場をどうにかできるかもしれないスキルがあることを思い出す。
この盤面を変えるには、これしかない。
「ここで俺のスキルを発動させてもらう『全員白だと言え』!」
このスキルを使用すると、プレイヤーは白だと言わなければならない。演技力が低ければ見抜くことができる。そして相手プレイヤーは中断させることも可能だが、中断すれば怪しまれてしまう。
終盤に使うにしては適しているスキルだ。
「ほう、嘘を言っている人物を見抜こうと言うのか、面白う。もちろんこの俺は白だ。八百長騎手ではない」
「あたしも白よ。八百長騎手ではないわ」
「白確になっている私も言うべきなのかしら? 一応言うけど、白よ」
「もちろん、遅刻騎手である俺も白ッス!」
「私も白よ。八百長騎手ではないわ」
クロが発言した瞬間、彼女の画面が1秒程カラーから白黒へと変わる。このエフェクトは相手が嘘を言っていることを見抜いた演出だ。
マジかよ。クロが黒かよ。俺、八百長騎手と協力していたことになるの!
まるでリアル狂人じゃないか。彼女に利用される前に手を切ったほうが良いな。
「クロ、悪いがお前との協力関係は解消だ。俺はお前が嘘を吐いたことを見抜いた」
「そう。でも、あなたは白確ではない。白確ではない以上、みんなあなたを信頼することはできないわ。それに、もっと怪しい人物がいるじゃない。発言していない人物が」
え? 誰も言って居ない人物って居たか?
「ルドルフさんが自分は白だと発言していない」
『うん? ワシ? だって、白だと言えと言ったではないか。ワシはマイクが壊れていてキーボード入力になっているから『言う』と『入力』は別だろう?』
入力されたルドルフさんの文字を読み、力が抜けてしまった。
これはわざとか、それとも天然で言っているのか?
そんなことを考える中、議論タイムの終了を告げるファンファーレが鳴り響く。
俺は当然クロに投票する。
その結果、俺とクロが同数で決戦投票となった。
マジかよ。やばい。次の議論でクロを追放できなければ、俺が追放されることになる!
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