第七話 八百長騎手追放ゲーム⑦
俺たちはナゾナゾ博士から誘われて、八百長騎手追放ゲームと言う人狼をモチーフにしたゲームで遊ぶことになった。
ゲームを開始後、俺は村人である騎手となり、人狼である八百長騎手は3人居るらしい。
俺たち騎手サイドは、八百長騎手3人を追放し、八百長騎手三連複を当てることができれば騎手サイドの勝利だ。
1ターン目は何故か一言も発言をしていない
2ターン目は
彼の他にも
そして夜のターンとなったがこのターンは誰も追放されることがなかった。きっと騎乗依頼仲介者が守ってくれたのだろう。
3ターン目は
その後夜のターンとなり、追放した人物がどっちサイドの人間だったのかを知ることができる能力を持つトラックマンの
そして4ターン目、
だが、彼はステルスに特化したパラメーターのようで、確率で追放を免れる土下座と言うスキルを発動し、見事に成功、彼は追放されずに済んだのだ。
そして夜のターンになったが、この時は自分以外を守ることができる騎乗依頼仲介者が狙われると思われた人物を守ったようで、誰も居なくなることはなかった。
現段階で残っているのは俺、クロ、
後2人、この中に八百長騎手が紛れている。
「みんな居るな。どうやら騎乗依頼仲介者はまだ追放されていないみたいだ」
「そうとは限らないわよ帝王」
「え?」
俺のポツリと呟いた言葉にクロが反応し、俺の予想は間違っている可能性があると告げてくる。
「ほら、役職を思い出して、八百長騎手に狙われても追放されない存在が居るじゃない」
八百長騎手に狙われても、追放されない存在。
「そうか! ヤクザか」
「そう、ヤクザは騎手ではないから、八百長騎手が追放しようとしても追放できない。八百長騎手が狙った対象がヤクザだった場合は、失敗に終わるわ」
確かに、第三陣営のヤクザが残っていた場合でも当てはまるパターンではあるか。そして騎手と八百長騎手との勝負に決着が付いた段階でヤクザが残っていた場合、ヤクザの勝利となる。
「議論の時間は5分しかありません。ヤクザの存在は気になりますが、まずはやるべきことを進めましょう。わたくしはルドルフさんを調べました。彼は白です」
『ほう、ワシを調べるか。それは偶然だな。ワシも
互いに白出しだって!
裁決委員を名乗る同士が互いに調べ合い、白となった。そしてルドルフさんは俺が白だと言うことを言い当てている。
俺のスキルには『協力しよう』と言うものがあり、対象を選んで協力関係を結ぶことができる。一か八かでルドルフさんと手を組むべきだろうか。いや、白確である
だけど、白確は夜のターンに狙われやすい。手を組んでも夜のターンで追放されていては意味がない。
ここは別の人物を選ぶ必要がありそうだな。
思考を巡らせ、最終的にスキルの対象はクロにした。画面にクロと協力関係になりましたと表示される。
このメッセージは俺にしか見えない。他のみんなは、俺とクロが協力関係にあることは知らない状況だ。
「今回は議論の余地はないッスよ。今回も追放すべき存在はルドルフさんッスよ」
『再びワシを狙ってくるか。これだから最近の若い者は物事を深く考えられないのだ。良く考えてみろ。ワシは土下座のスキルを使うことができる。再び成功するかもしれないぞ。そうなった場合、誰が得をする? 八百長騎手に決まっておろう? まずはワシよりも八百長騎手を追放すべきだ』
確かに、彼には一定確率で追放を免れることができる。もし、再び成功したら八百長騎手が有利だ。
「それでも、俺はルドルフさんに投票するッスよ!」
「俺も投票しよう。一定確率だ。あんな奇跡が2回も起きるなんてないはず」
「でも、俺はルドルフさんの言っているように八百長騎手と思われる人物を先に追放した方が、俺たち騎手側にとっては良いはず」
「
どうするべきか悩んでいると、
「その辺にしておけ、
「
彼が俺の意見に賛成すると、それに乗っかって
そんな中、議論の終了を告げるファンファーレが鳴り響いった。
八百長騎手が誰なのかわからないが、ここはルドルフさんの対抗として出ている
投票が終わり、その結果が表示される。その結果、追放すべきとして1番人気となったのは
「まさか、このわたくしが投票されるとは思っていませんでした。ですが、これで面白くなってきましたね。果たして最終的に勝つのは騎手サイドか、それとも八百長騎手か、第3陣営のヤクザか。わたくしからの助言ですが、白出しされているからと言って安心しないほうが良いですよ」
その言葉を最後に
そして夜のターンとなり、それぞれの選択が終わると昼のターンとなる。
表示される画面の中には、
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