(172)|三歳《みつとせ》の大剣遣い 著:幼女剣筆フクロマクラ
ふむ、“
1.
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その
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そこには
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そんな
ブンブン
しかし、
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ディジーリアが
「
ディジーリアが
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ディジーリアが
それを
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「
「これにて
こうして
~*~*~
①
②
③
2.
しかし
「
「
「
「さぁ!
「
ディジーリアの
「ふははははははは!!!」
「
そんな
「
と
ディジーリアで
「
そこにこそ、
「
ディジーリアが
「
しかし
ディジーリアが
それは
「「「「「「「「「「「「「「「「
「「「「「「「「「「「「「「「「これにて
こうして
~*~*~
①
②
③
④
⑤
~※~※~※~
「あら?」
春風屋を訪れていたその婦人は、思わずその本に目を留めて手に取った。
表紙には、「三歳の大剣遣い ~1.野生の鍛冶幼女爆誕の巻!~ 著:幼女剣筆フクロマクラ」の題名。隣の山には、副題が「2.魂を込めし剣は正しく己が分け身の如し……の巻!」となっている似た様な本が積まれている。
それらの本にはそれぞれ小袋が括り付けられているが、何だろうか?
手に取った本を一頁捲ってみると、現れたのは可愛らしい丸文字ながら、昔ながらの古字体で書かれた前書き。更に捲ると、一頁の半分以上に絵が描かれた、目にも楽しい物語。
「あ、古字体――それで」
表紙が目に留まったのは、この古字体の美しさからだったかと、そこで漸く婦人は気が付いた。
「これも……でも、う~ん……」
婦人はつい悩み込んでしまう。
見兼ねた店主が声を掛けると、悩ましげに彼女の事情を語り始めた。
「うちの娘が、そろそろ文字の勉強をしてもいい頃なのよ」
「ふむ、分かったぜ? 古字体の本を探してたんだな」
「そこまでは期待していなかったけど、でも、初めて文字を憶えるなら古字体でしょ? 刷字体では綴れないし、綺麗な文字を書けるのってやっぱり将来に関わって来るから」
「そこは同感だな! 刷字屋なんてやっていても、出来れば古字体で擦りたいとはずっと思っていたからな!」
「そうなのね? 『ディジーリアの冒険譚』を友達に見せて貰って、今日はそれが目的でお伺いしたけれど、思ったよりも安かったのよねぇ」
「ははは、それでもう一冊をと。いや、古字体を認めて頂けたのは有り難いがね、どれも同じ原版師の持ち込みな物で、期待している様な古字体復興は厳しいんだが、幸いな事にうちには四冊置いてある」
「あら、まだ有るの」
「その隣の『巨きなる者、毛虫を潰す事』がそれだな。子供の教育用になるかは分からんがね。
『ディジーリアの冒険譚』は一両銀。『三歳の大剣遣い』は各二分銀の二冊で一両銀。『巨きなる者、毛虫を潰す事』は二分銀だ。
内容の割には高いが、本としては格安だ。買うのは目を通して気に入ってくれたらで構わんよ」
趣味で店を開いているという気さくな店主はそう告げて、それに甘えて夫人は全ての本に目を通す。
そして何に気付いたのかすっきりした顔で、最後には『ディジーリアの冒険譚』と『三歳の大剣遣い』シリーズを二冊の、合わせて三冊を購入するのだった。
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