(156)気儘にうろうろ ~まずは郊外へ~

 昨日、壁の白板に描いた白地図には、既に数多くの赤丸が付けられていました。

 大通りの店も多く丸印が付けられていますけど、其処に寄っていては回り切れません。

 恐らくこの地図を私が紙に焼き付けて、配る事になるのでしょうね。


 そんな事を思いながら、私は部屋を見渡します。

 まだ早いこの時間には、他に人の姿は見えません。

 厚い石壁で区切られて物音なんて響きませんから、魔道具による風の流れを感じる他にはしんと静まり返っているものですよ。


 そんな静かな部屋なのに、しずかとは書けない荒さを感じるのは、私の気の所為なんでしょうかね?

 こう、何と言うか、ごろごろと……そう、ごろごろした跡が残っている様な気がするのですよ!


 昨日の私はちょっと疲れていたのでしょう。

 ごろごろすると決めた後、ティアラ様とレヒカが追い掛けて来るからと言って、壁を昇り、天井をはしり、縦横無尽にごろごろしてしまった結果――私が何事にも全力との評価が確定してしまいました。


 それは決して悪い噂では無い筈ですけど、自分でもちょっと微妙な気持ちになってしまうのです。



 気を取り直していきましょう!

 今日は何の日かと言いますと――まぁ、昨日決めた通りに部屋の皆さんと一緒に城下へ遊びに行くのですけどね。

 何故部屋に来ているのかと言えば、人数が多いのとルートもまだ決めていないから、一度部屋へと集まる事にしているのですよ。

 私も今の内に、白板の写しを焼き付けておきましょう。


 そして、こういうイベントが有る時に早いのがバルトさんです。


「よ! やっぱディジーが一番早いんだな!」


 次に来るのは学内寮組ですね。

 スノウにレヒカが足取りも軽く部屋へと駆け込んで来ました。


「お早うなんだよ!」

「ディジー、今日は宜しくね♪」


 そして続々とやって来る仲間達。

 でも、簡単にルートを決めたら、今日ばかりは直ぐに移動して、学内寮の前に集合となりました。

 誰が呼んだのか、職人組まで集まって、五十人の小竜隊に加える事の二十人少々で、大凡七十人の大集団です。

 一人として欠ける事無く集まっているのですから、ちょっと感動を覚えますね。


 折角ですから、職人組からも聞き取りして、訪問候補を増やしておきましょう。

 これだけ大勢が入れる店も無いでしょうから、お昼ご飯の分散先も見繕っておかないといけないのですよ。


「う~む、商業区画の西側には食事処も少なければ、見所と言ってもなぁ」

「え? 職人が多いのですから食べる人は多そうですよ?」

「職人と言ってもハンマーを振り回す肉体労働者だからなぁ。汗臭いままで来られても敵わんのか、大体は配達の弁当だぜ?

 それに路地でもあんな煙たいんだ。俺でも彼処に案内しようとは思わんな」


 とはマシェンカロスさん。

 ま、まぁ、私も一度訪ねた際には、直ぐに切り上げて東側の散策へと移りましたからね。西側事情は感じた通りと言う事なのでしょう。


「お昼ご飯? うんうん、来て来て! 八角通りの八色麦亭はお客様のご来訪を心からお待ちしています♪

 ……でも、全員はちょっと。早目に行けば二十人は大丈夫と思うけど」


 と謝るリシュカミン。

 いえ、二十人も受け持ってくれるなら大助かりですけどね。


「……お貴族様に満足頂ける様な店は知らんぞ? 値段の割に旨くて鱈腹食える店だとか、安いが長持ちする道具の店だとか、そういうお貴族様とは無縁の店ばかりだ」

「それは穿ち過ぎですわ。直接出向く事は無くても、良い店には使用人を向かわせますわよ?」

「…………」

「いえ、フラウさんはそんな厄介なお貴族様では有りませんから、警戒しなくても大丈夫ですよ? 駄菓子とか大好きですから、下町のお店に興味が有るのも本当でしょうし。

 寧ろ無言で無視する方が、普通に考えて駄目ですよね?」

「ちょっとディジー!

 コホン。収穫祭でのお店に来て頂けていたなら、そんなに緊張もしない筈よ。

 何故ってあのお店で売っていたのはわたくし達の手作りの品物ですし、わたくしも接客を頑張りましたわよ?」

「えっ!? ……食い物なら、この辺りで出している爺さんの屋台が、味付けが絶妙で美味い。道具なら此処のベルダン降り物店だ。雨具の店だがそれ以外も中々だ」


 と、警戒をしていた人も、ちょっと話せば肩の力を抜いてくれました。


 そしてそんな場所に案内されて来たのが、ハリウコス劇団のハリウコス団長です。

 の団長を知っている人も居たと見えて、囁き声が広がりますが、ハリウコス団長はそれに構わず澄んだ表情で私だけを見ています。


「ディジーリア殿。ハリウコス劇団のハリウコスです。

 此度はディジーリアどの並びにデリリア領の勇士達には大変なご迷惑をお掛け致しました。誠に申し開きのしようが有りません。

 漸く出立の準備が調いましたので、ご挨拶に伺いました次第で御座います。

 必ずやこの禊ぎの旅を完遂し、勤めを果たさん事を此処にお誓い致します。

 今はまだ赦される可くもないこの身の上。長々と言葉を重ねられるのもご迷惑でしょう。

 何れまた相見あいまみえる時にはきっと満足頂けるよう精進を重ねたく、今は御前を失礼させて頂きます。

 では!」


 使命感に燃えるハリウコス団長は、言葉通りに挨拶だけして去ってしまいましたけれど、う~ん……劇団の大荷物を抱えておっぱい山岳地帯を越えるのは、並大抵では有りません。

 其処まで辿り着くだけでも一月では足りないでしょうから、入り口の町にでも言付けしておいた方が良さそうですね。

 湿地帯を抜けるだけ大荷物を運ぶくらいは、快く手を貸しましょう。

 デリラの街の皆の娯楽にもなりますしね!


 意外な訪問で時間を取られてしまいましたが、それ程余裕が有る訳でも有りません。残りの行き先も或る程度聞き出せば出発です。


「はいはい、此処から真っ直ぐ一列に並んで下さいね~。出来るだけ前の人とは間を詰めて下さ~い」


 私が声を掛けて、素直に小竜隊の皆さんは従って、良く分からない顔をしながら職人組の皆さんも並びます。

 う~ん……何て言うか……。

 私は真っ直ぐに整列をした今日のメンバーを見て、少し首を傾げます。

 ちょっと多過ぎやしませんかね?

 七十人ちょっとが一列に並ぶと、こう、奇妙な気持ちになるのですよ。

 これだけが乗れる騎獣となると、蛇か何かになるのでしょうか?


 でも、蛇の様に体をくねらせながら進まれては、背中に乗る人が堪りません。

 蛇では無いとしても背が高いのはNGです。長くて高いは動く壁ですよ?


「……決めました。そのまま足を開いて、り上がってくる騎獣の背中にゆっくり腰を下ろして下さいね?」


 そんな私の言葉と同時に、地面を擦り抜けてもふもふの長い背中が浮き上がってきます。

 リズムを取る様に小刻みに動いているのは、長い長い胴の前後の四つ脚で足踏みしているからですね。


「うおっ……と、――ん?」

「な、なんじゃ!? ほぁ??」


 腰を落ち着けた人から順に微妙な反応を返して来ますが、まぁ座り心地はもふもふでは有りませんから、戸惑うのも順当でしょう。

 もふもふなのは見た目だけで、その腰を支えているのは私の魔力の腕なのですから。


 大体全員乗れたのを見届けて、私はぴょんと先頭に飛び出た頭に飛び乗り座ります。

 その頭は耳の垂れた犬の姿。

 怖ろしく長い胴を持つ、脚の短い犬の騎獣が姿を現したのです!


 ま、以前は猫でしたからね。

 胴の長いもふもふなら、猫より犬が似合うのですよ。

 それに、バルトさんの足がぎりぎり地面を擦らない程度の、背の低いこんな姿なら、城下町の住人を怖がらせる事も無いでしょう。


「では出発ですよ~」


 幻の騎獣がゆっくりちょこまか歩き出し、許可を得て開けて貰っていた正門から通りへと出ます。

 今日は日差しも明るくて、いい天気です。

 斜めに大通りへと向かう学院正面の道へと入って、騎獣はちょこまか進むのですよ。


 でも、吃驚しているからといって無言なのは頂けません。

 こんな時に丁度いいうたを私は知ってますよ?


「さぁさ、うちの子犬は良い子犬~♪ 今日もひとり~町の~見回りさ~♪

 悪い~奴らを見付けたら~♪ 尻尾で叩いて追い詰めろ~♪

 よほほい♪ よほほい♪ ほーい、ほい♪」


 朗々と紡ぎ出される声は、王国の西で一番耳に残った、低くて良く響く朗らかな声です。

 とある西の草原で暮らす人達って、事有る毎に良く歌うのですよ。

 お祝い事でもそうですし、お出掛けでの道中でもそうです。

 あ! ピリカが噴き出しました。西方出身のピリカには、元ネタが何か分かったのかも知れませんね?


「回る尻尾のその秘密~♪ 見えない糸巻き巻き付けて♪

 昇るお日様も本当は♪ うちの子犬が引き上げた♪」

「「よほほい♪ よほほい♪ ほーい、ほい♪」」


 ピリカが笑いながら合わせます。

 すると皆さんも緊張が解れたのか、幻の子犬の上で、痙攣した様に笑いを溢し始めました。


 子犬の脚はそれなりに速く、あっと言う間に上流区画を抜けて商業区画へと入ります。

 朝早いですけど出歩く人もそれなりに増えて、子供達も走り回っています。


「そんなに尻尾を回したら~♪ その内尻尾も目を回す~♪

 お目々も尻尾も回ったら~♪ 今日の~仕事も店仕舞い~♪」

「「「「「よほほい♪ よほほい♪ ほーい、ほい♪」」」」」


 笑いと共に掛け声が弾けて、見送る大人や子供達にも笑顔が弾けます。

 まぁ、指を差されてしまいますから、笑いながらも顔を覆ってしまっている仲間も居ますけどね。


 そしてあっと言う間に商業区画も駆け抜けて、私達は農業地区へと入るのですよ!



 ~※~※~※~



 食事処の娘であるリシュカミンが学院に通うのは、実家が直ぐ隣の宿屋を買い取って、食堂併設の宿屋にと考えたのが切っ掛けだった。


 元々店の在る通りは、大通りの裏の裏。華やかだった昔も今は寂れて、建て直しが進む別の通りに客足が取られているのが現状だ。

 今は王都の中でも地元民が良く利用する長閑な一角となっている。

 それでもその落ち着いた雰囲気を好む商人達が良く隣の宿屋を利用して、その恩恵に与る形でリシュカミンの実家もそれなりに繁盛していたのである。


 しかし宿屋を営む老夫婦は、体力的に宿屋の経営が難しくなってきており、リシュカミンやその兄弟達が宿屋に入り浸って、半分従業員の様な形で手伝いをしていなければ、もっと早くに宿屋を畳んでいた状況だった。

 そんな或る日の事だ。老夫婦の曾孫が店を出すその開店資金が要るからと、宿屋の買い取りを持ち掛けられたのは。

 老夫婦の子や孫は何れも独立して、或いは一時の仮職が本職となり、もしくは寂れた通りの宿屋を見限って新たな生き方を模索していた。


『動ける間は管理人として雇って下さいな』

『うむ、その間に仕込めるものは仕込めよう』

『採算が取れなかったら、売り払われても仕方無いと納得してますよ?』


 朗らかに老夫婦から告げられて、両親も決断した。

 宿屋と食事処は持ちつ持たれつでやってきていて、どちらかが倒れる事は望ましくなかった。

 店仕舞いの可能性を聞かされた馴染みの客からも、惜しまれる声が多く上がっていたのだ。


 しかし、それを実行するにはまだ関門が有った。

 素泊まりのみの宿へ定められた法と、食堂付きの宿へ定められた法は違っている。

 素泊まりの宿と食事処とでそれぞれに定められた法を合わせても、食堂付きの宿へ定められた法にはならない。

 しかし、食事だけの提供もしている食堂付きの宿屋とした方が、諸々の手続きや税についても楽になるのは確かだった。


 家業を続けるだけならば、改定された法の要約を商人ギルドから貰えるから問題無かったが、新たな業種で始めるとなると、何処かに修行に出て経験を積むか、公の機関で学ばなければ許可は下りない。


『いやぁ、食堂を付けると途端に複雑になってねぇ。素泊まりの宿は屋根さえ有れば土間だって宿と言い張れるんだから、簡素な物なんだよ。宿と言っても只の場所貸しさ。その点、食堂付きの宿はしっかり宿と認められているから、諸々の補助が出た筈だよ。例えば改築にも補助が出たり、改築して暫くは税金も安くなったり、それに宿屋組合にも入れる様になるから、案内所で宣伝もしてくれる様になるからね』

『私達もその方が楽とは知っていましたけれど、うちの子らは宿屋を継いでくれそうに有りませんでしたし……。ふふふ、あなた達はいつもお手伝いしてくれて、御蔭で宿屋をお任せするのに何の心配も有りませんよ?』


 宿屋の従業員としては現時点で問題無く、管理人としてはこれから老夫婦から学べば良い。

 そうなると宿屋組合を通じての研修からは得るところは少なく、法に即した手続き関係を学ぶのが一番手っ取り早くて手間が少ない。

 そして王都でそれらを学ぶなら、ほぼ学院一択だ。


 リシュカミンにその学院行きが任されたのは、幾つかの理由が有る。

 まず兄は既に食事処にとっても宿屋にとっても戦力だから除外された。

 そして弟はまだ幼い故に十分な成果が期待出来ず除外された。

 その点リシュカミンはまだ自由が利いて、更には酔っ払いをあしらう手際から、多少厄介な貴族に絡まれても対処出来ると期待された。

 簡単な料理なら既に店に出せる程度の腕が有るのも後押しした。


 どうせ学院に通うなら、『調理』も受けて来いと言われたからだ。

 受講料は一月一両銀で二科目まで受けられる。

 要領良く熟せば一月で卒業出来る可能性は有るが、初月は五回しかない講義でそこに至れる可能性は少ないし、得る物も少ないだろう。

 一両銀はそれなりに贅沢しての一月の生活費に相当するが、後の優遇や稼ぎで十分に取り返せる額だ。


 そんな意気込みで冬の三ヶ月きっちり学院に通う事を決め、受講に必要な知識を確かめる為の試験にも合格した。

 心配していた始業式では、今年の学院生の破天荒振りに驚かされ、そして今年受講する幸運をその身で感じる事となった。


 今日お呼ばれしたこの街歩きも、殆ど接待されている様な待遇だ。

 騎獣? が用意されていて、お貴族様達と扱いも変わらずに、リシュカミンも知らなかった街の各所へと案内してくれるらしい。

 誘われた時には、てっきり接待する側として街を案内する物と思っていたけれど、その気配も無い。

 不思議な座り心地の謎の騎獣に乗りながら、朗らかに笑う学院生達からは単に同じ学院に通う仲間として誘って貰えたのだと信じる事が出来て、その感動にリシュカミンは包まれていた。


 ふと通り過ぎた住人の一人が、熱に浮かされた様な眼差しを向けながら、「よほほい」と口遊くちずさんでいるのに気が付く。

 リシュカミンがそちらに顔を向けたからか、後ろに座るエイゼルマップが解説した。


「何処か西方の面差しが御座いますから、恐らくはネリア領はイパ村の出身なのでしょう。イパ村はその名も“大草原”と呼ばれる草本類の大勢力の直中に在りますから、家も草を編んだテントの様な物ばかりで、それ以外では直ぐに草に蝕まれて朽ちてしまいます。

 言ってみればこれ以上無い大田舎ですね。

 なので出稼ぎに出る村人も多いと聞きますから、彼もその一人なのでしょう。

 先程から歌われているのは、イパ村周辺で知られている牛追い唄に違い有りませんから」


 学院生達の朗らかさと仲の良さに釣られて、受講生の関係も良好になる。


「よほほい♪ よほほい♪ ほーい、ほい♪」


 晴れやかな気持ちで、リシュカミンの口からも、陽気な歌声が零れだした。



 ~※~※~※~



 よほほい♪ と歌いながらも、農園地区には直ぐに到着しました。

 教えられた場所の近くには何台か獣車も停まって、何をしているのかと思えば農産物の市が立っています。

 私も幻の騎獣を引っ込めて、誰が推薦したのか声を張り上げて訊いていたら、その人が名乗り出るより先に市の責任者がやって来てしまいました。


「えらい団体さんが来なすったと思ったら、ディジー殿だったかぁ。見ての通り、王城には卸せぬ傷物が中心だがぁ、まぁ、見てってくれやぁ」

「おや、もしかしてボフロムさんですかね?」


 のそっと現れたのは、王樹庭師と紹介された事の有るボフロムさんです。

 今にして出て来た推薦人も、とても味が良くて、時折使用人に買いに向かわせていると言っています。

 それを聞いて目を輝かせた侍女組が群がって、貴族組もほほうという表情で眺めています。

 ティアラ様もうんうんと頷いていますが、今の話によると良い物は王城に卸されているという事ですよ?


 ですが中々盛況で、一発目の訪問先としては大成功で――す……??


 ふと視界の片隅に映ったのは、微妙な表情で苦笑いのライエさんとロッドさん。

 何でしょうと近寄ってみれば、私から問わずともこそこそと感想を教えてくれました。


「……良い野菜とは思うが、何と言うか、普通だな」

「……確かに商業区画で売っているのよりは良い品なんだがなぁ」


 野菜に関しては目が肥えている二人なのですよ。


「……もしかして、ターフ村からの産直便って、続けた方が良かったですかね?」

「…………シー……」

「ここでその話をするのは問題だぜ? ――後で小竜隊仲間で相談だな」


 …………ま、まぁ、こういう事に気付けたのも、成果と言えば成果ですね!


 今も廃棄されているというターフ村の野菜ですから、正直結構需要の多いこの市で仕入れるよりも、寧ろそちらを優先すべきなのかも知れません。

 え、ええ、諸々含めて、今日の散策の一箇所目は、もう成功って言って良いのですよ!

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