第186話

「俺達はキラキラの高校2年生!今日はお待ちかねの修学旅行!!....のはずだったんだけど事故による新幹線の運行休止!?これは一体どうなっちゃうの~!?」


「お前、朝から元気だなぁ。あと気色悪い」


「この前丁度現実即死コンボ見つけたんだよね。実験するのお前でいいや」


「ちょっ!こっち来んな!!」


今日は修学旅行当日。俺も結構楽しみで色々用意とかしてたんだけど今友達が言った通り新幹線が止まってしまっている。いきなり幸先悪いなぁ。まあ待ってりゃいつかは動くっしょ。一番焦ってるのは多分先生たちだろうしな。俺達は無駄に騒いだりせずに先生の指示を待つだけ____


「唯桜っちどうしよぉ!?え!?私たちの修学旅行こんなことで終わるの!?」


「おい落ち着け。交通の国ニッポン舐めんな。こんなんすぐに対処して運行再開するぞ」


「ほんと!?唯桜っちが言うならそうなんだね!安心したらトイレ行きたくなってきた!お花詰んでくる~!」


不破が安心したのかホッと息をつき走っていった。危ないから歩いたほうが....あ!コケかけた!で、でもこけなかっただけいいか。不破にああ言ったものの起こった事故の大きさとかで変わってくるんだよな。でも今の俺達にできることは無いしなぁ。運航再開するのを祈るだけだ。1日目はこのまま移動して全員で水族館に行ってホテルの予定だったよな?いやぁ、これ水族館に行く時間ないだろうなぁ。結構楽しみだったのに....。


「唯桜君唯桜君、実は新幹線に乗ったことがないのですがどのような物なのでしょうか?あとこういうことってよくあるのですか?」


「あぁ、そうだったんだ。旅行行くときとか車だったり飛行機だったりするもんな。滅多に事故とかないから大丈夫だよ。あと新幹線が止まることは稀によくあるって感じかな」


「稀によくある?」


彩葉がそう口にして頭を傾げる。新幹線に乗る前運行が止まるとかあるわけないだろと思ってるとほぼ100%やってくるのが運行停止だ。


「なあなあ、お前ら。やっぱり付き合ってるのか?」


俺と彩葉がそんな話をしていると友達がそう尋ねて来た。何言ってるんだこいつ。


「何でそういう思考に至るんだよ」


「そそそ、そうですよ!」


俺達は2人で否定する。


「えぇ、お似合いだと思うんだけどなぁ」


「「俺(私)なんかが彩葉と(夜見君と)釣り合うわけねえだろ(ないじゃないですか)!」」


「やっぱりお似合いじゃないか!!」


友達があたかも鬼の首を取ったかのようにそう言った。


「「..........え?えぇ!?」」


いや、そんなことある!?


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