第153話
「じゃあ俺はこのチョコお願いします」
「あれ?もっと高めのやつじゃなくていいのかい?ハーゲン〇ッツとか?」
「いやいや、こんな真冬にアイスなんて頼むわけないじゃないですか」
先輩たちに奢って貰うため、俺達は売店に来ていた。やっぱ疲れたら甘いチョコが食いたくなるよなぁ。因みに彩葉の分は高嶺先輩が奢るらしい。
「じゃ、僕は買ってくるよ。そこに座って待っててくれ」
「あざーっす!」
俺は会長に言われた通り、売店の近くにあるベンチに座った。暇なので俺は適当にスマホでもいじりながら会長の帰りを待っていた。
「夜見君、これ買って来たよ」
「頂きます」
俺は礼を言い会長からチョコを受け取る。彩葉たちも手に温かいココアを持ってこちらに向かって来た。あー、冬だしあったかいものもありだったな。
「そういえば夜見君、チョコと言えばホワイトデーのお返し楽しみにしているよ。何ていったってケーキ屋でバイトしてるんだろ?」
「え!?何で知ってるんですか!?」
知っている人は彩葉と不破だけだったはず。彩葉は俺がクズではないということを知っていながらもまだ誰にも言っていないということで信頼できる。さらに今驚いたような顔してるし。じゃあ不破か?うーん、でも理由はどうであれ俺のことが好きな人が俺が嫌がることをするか?っていうか不破もあんな感じだけど良い人ではあるし絶対バイトのことを広めてないと思うんだけど。
「偶々ケーキ屋から出てくる夜見君を見つけたんだ。その時夜見君は僕にバイトがあるって言ってたからケーキ屋でバイトしてるってわかったんだよ」
まあ会長はもう俺がクズではないということは知ってるしこれを広めたりはしないと思うが一応釘を刺しておこう。
「それ、誰にも言わないでくださいね。あとホワイトデーの日、会長は卒業式のスピーチありますよ」
「え!?皆貰えて僕だけ貰えないのかい!?」
見るからに会長が落ち込んでいる。別にあげれないとは一言も言っていないのに....。会長いじるの面白いな。
「全然渡しますよ。午後に渡せばいいじゃないですか」
「確かにそうだね!やったぁ!!」
最初は会長ってミステリアスでかっこいいと思ってたけど実際は滅茶苦茶ポンコツだな。
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今日短めです。あと明日は更新休みです。
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