第73話
「ハーゲン〇ッツうま!」
「初めて食べましたがとても美味しいです!」
俺達は生徒会室に戻り、会長に奢ってもらったハーゲン〇ッツを食べていた。やっぱり甘いものは何よりも美味しいんだよなぁ。異論は認めない。
「全部私の...お陰......褒めて?」
小幡先輩まじでかっこよかったな。ヒーローは遅れてやってくるんだなぁ。
「ひなりは頑張ったね!本当にすごいわ!!」
「そうだよ!一番の功労者だよ!!」
そういって高嶺先輩と山田先輩は小幡先輩の頭を優しくなでる。仲いいなぁ。俺が友達に褒めてって言ってもどうせ「は?きも」とか「褒められたいと思うのならその人格もう一度作り直してから出直してこい」とか言ってくるんだろうな。後者はまあ俺がクズのふりをしているから仕方ない部分もあると思うけど。
「ぼ、僕の所持金が...」
会長がほぼ空になった財布を眺めて落ち込んでいる。これは励ましてあげないといけないな(優しさの塊)
「あ、てぃあら会長アイスごちでーす!!」
「やっぱり君は噂通りのクズだ!!あとてぃあらって言うな!!」
オセロで負けた恨み(逆恨み)、返してやったぜ!...あれ?そういえばそろそろ下校時間だけど今日はまだ何も仕事していないような...
「そういえば今日まだ何もしていないですけど良かったんですか?」
綾崎がちょうど俺が気になっていたことを聞いてくれた。
「今日はね、まだ一年生が入ってきて日が浅いし仲良くなろうと雑談でもするつもりだったのよ」
「でも生徒会室からオセロが出てきたから...いやぁ夢中になっちゃったねぇ」
「でも...楽しかった....!」
「なるほどです!」
「あぁ、そういうことだったんですね。俺も楽しかったです」
「僕はもう調子に乗らないことにするよ」
先輩たちからその話を聞いて納得する。確かに信頼関係を築くのは何事においても大切だもんな。俺めっちゃ会長のこと煽ったから言えるような立場じゃないけれど。そんなことを考えていると山田先輩からいきなり話を振られた。
「ねえねえ、彩葉ちゃんと夜見君って付き合っているの?」
高嶺先輩も話に乗ってくる。
「それ私も気になってたわ!」
この質問よくされるんだよな。まじで意味がわからない。俺と綾崎様が釣り合っている訳がないだろ。勿論俺が下。
「いやいや、そんなわけ無いじゃないですか」
「何故よく勘違いされるのでしょうか?」
俺と綾崎は先輩からの質問に答えて首をかしげる。先輩たちは口には出さないものの心のなかで声がハモっていた。
『付き合ってないの!?』
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