第198話
1秒でわかるここまでのあらすじ!!彩葉が迷子になった。俺らは今手分けをして彩葉を探しているんだけど、俺の向かった方向にはいなかった。他の奴らが見つけていたら良いんだけど。俺はそう思いながらみんなと解散した場所にもどり不破、楓コンビと合流した。
「不破!楓!!見つけた?」
俺の質問に楓が首を横に振る。やっぱりいなかったかぁ。
「どこ見てもあややがいなかったよぉ!唯桜っちのところもいなかったの!?」
「うん。残りの頼みの綱はあいつらだけだが......」
俺らがそう話していると左右の道から友達たちが戻ってきた。彩葉の姿は....やっぱりないか。
「俺のところはいなかったぞ」
「俺もだ」
「無能が」
「はぁ!?見つけられなかったんならお前も無能でーす!」
「そもそもお前が王女様のスマホを何故か持ってたからこうなってるんだろ!!」
くっそ何も言い返せねえ!!ってかこれまじでどこにいるんだ?考えられるのはどこか店の中に入ったか先生と合流してるかだよなぁ。後者だったらうれしいけど、だとしたら先生から連絡が来てるだろうしな。はぁ、とりあえず先生に連絡するか。ん?先生に連絡?あ!あっちのどっかにいるかも!!
「俺彩葉がいる場所わかったかも!行ってみるからここで待ってて!!」
「え!?」
そう言って俺は走り出す。たしか先生が見張りをしている場所がいくつかあったはず!自由行動をする前に口頭で伝えられたし彩葉は多分その場所に向かっているのだろう。はぐれた場所から一番近い先生の場所は多分あっちだ!それならあの場所から前後左右の道で探しても見つからない!!ここからちょっと遠い場所だから歩いて向かっているのだとしたら彩葉が先生と合流する前に俺が追い付けるはず!!全速力で走っていると前に彩葉の姿が見えた。俺は体力を振り絞りなんとか追いつく。
「彩葉!!はぁ、はぁ、やっと見つけた」
俺は息を切らしながらも彩葉と合流することができた。
「唯桜君!?なんでここだとわかったのですか!?」
俺の姿をみて彩葉は驚きの声を上げる。
「いや、彩葉のことだから先生の方に向かってるかなって思って」
「よくわかりましたね」
正直確信がなかったから予想が当たってて普通に驚いている。
「じゃあみんなのところに戻ろっか」
「えっ!?」
俺は彩葉の手を握って来た道を戻る。急に手を握られたからか彩葉は少し驚いている。とっさに手握っちゃったけどこれ嫌だったかな?
「また迷子になったらダメだし握っちゃったけど嫌だった?ごめんな」
俺はそう言って手を離そうとすると彩葉が少し強く握り返した。
「嫌とかじゃありません!急でちょっと驚いてしまっただけで.....」
よかったぁ。これでもし嫌だと思われていたら俺がセクハラ糞野郎になるところだった。
「じゃあ行こっか」
「はい!」
自分から握っておいてなんだけどちょっとだけ恥ずかしいなこれ。
学校でクズを演じている俺、クラスの王女様に実は優しいことがバレる むいむの。 @01060106
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。学校でクズを演じている俺、クラスの王女様に実は優しいことがバレるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます