第139話
「何で俺だけこんなにも借金が.....」
「私は頑張ってお金を全員に与えるマスに止まるので借金は頑張って返しましょう!」
「駄目っす!彩葉さんこのゲームは協力するゲームじゃないっすよ!このまま唯桜さんには永遠に借金を背負ってもらうっす!」
「楓酷い!って言うかCPU強すぎだろ!お前が借金しろよ!!」
こんな感じで人〇ゲームでワイワイ盛り上がっていた。今日は午前授業だったし彩葉の門限の時間より早く終わりそうだな。取り合えず一安心だ。ゲーム内の俺の人生はとても悲惨なことになってるけど。どうにか打開できないかと考えていたところ玄関のドアが開く音が聞こえた。
「ただいまー。今日は仕事めんどくさかったから早上がりした~!...あれ?この靴は?」
え!?母さん!?なんでこんなに帰ってくるのが早いの!?いやまあ別にいいんだけどめんどくさいなぁ。姉貴が多分今俺が友達と遊んでいることを説明しているだろう。絶対挨拶しに俺の部屋に来るじゃん。俺がそう思うと案の定俺の部屋のドアが開かれた。
「いつも唯桜がお世話になってます。唯桜の母です」
「こちらこそお世話になってます。綾崎です」
「森宮っす!唯桜さんにはいつもお世話になってるっす!」
「挨拶終わったんなら早く出てって。今ゲーム白熱してるから」
挨拶が終わったのを確認して俺はしっしっと母に向かって手を振った。
「唯桜がバレンタインデーに女の子を2人も家に連れてきてるだなんて中々やるわね。じゃあゆっくりしていってね」
そういって母は俺の部屋から出て行った。クソババアが最後に余計な事言いやがって!マジでうぜぇ!(言い過ぎ)
「ごめんごめん。うるさいのが来ちゃったな。さ、ゲームの続きしようぜ」
「唯桜君の家って家族みんな仲良しなんですね!」
は?どこが?まあ喧嘩してるとかそういう訳ではないからそう見えるのかもしれないけど。
「私の家には兄がいるっすけどもう殆ど話さないっす!」
「え!?仲悪いのか?」
楓は結構どんな人とでも仲良くするタイプだと思うんだが...。
「仲は悪くはないと思うっす。話すことがないので話してないだけっすね」
へぇー、そんな家族もあるんだな。仲が悪くないんだったら全然いいな。
「まあ仲が悪くはないんだったらいいな。あ!そういえば彩葉の妹は元気でやってるか?」
「はい、あの子は私と違って友達も多いので毎日が楽しそうです!」
「彩葉も最近友達出来てきたじゃん...あ」
色々と雑談しながらゲームをしていたらゴールの1つ前の不幸マスに止まってだいぶ前に返済終了していた借金が全部戻ってきた。
「くそがぁ!!」
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