第177話

「なんでまたこいつらと同じクラス.....」


「夜見ぃそんなこと言わずに仲良くしましょうや!」


「本当は嬉しいくせに~!」


「本当にうれしかったら喜んでるよ」


2年生になって初めての学校が始まった。春休みは特に変わったこともなく.....なく........ないわけでもなかった。友達たちと彩葉と不破と楓で千葉ネズミー楽園ランドに遊びに行ったし、彩葉と2人で遊んでいたら友達と偶々出会って半殺しにされたし、読モのバイトも何回か行ったしその他にもめんどくさい事や事件はあったが省略させてもらう。俺はそのエグイ春休みを乗り越えて無事2年生になることができた。


「でもすごいよな。あの学年カースト堂々のトップの不破さんと王女様の綾崎様と転校生の森宮さんと同じクラスになるなんて」


「そうだな。確率がすごいな」


そう、皆と同じクラスだったのだ。これヤバくね!?普通にうれしいんだけど!!ワンチャンっていうか孤立する可能性の方が全然高かったし(計算した)マジで安心した。


「本当は嬉しいくせに~!」


お前は『本当は嬉しいくせに~!』botなのか?さっきからそれしか言ってないぞ。


「うん、お前らと一緒という事実より彩葉たちと一緒という事実の方が断然嬉しいのは確かだ」


「ぶっ殺す」


うわ、いきなり特攻してくるな!俺がうまく友達を受け流していると俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。


「唯桜っち!同じクラスになれてよかったね~!!」


危機回避!!俺は不破が抱きついて来る未来が何故か見えたので友達を受け流しつつ不破も受け流した。よし、上手く避けれたぜ。


「唯桜っちひどい!私のハグを避けるだなんて!!」


不破が俺に悲しそうな顔でそう言った。カラオケの時に色々あって気まずくなるかもと思っていたが春休みにみんなで遊んだ時もこの調子だったため問題はなさそうだ。いや、めんどくさいという問題はあるかもしてないけど。


「体が勝手に動いたんだ(嘘)」


「本当?」


「本当本当(嘘)」


「私にハグされるのがいやだったからじゃない?」


「じゃない(嘘)」


「ならよかった」


「そうだね」


俺は脳を殺して会話する。


「俺の前でいちゃつくな!」


めんどくせぇ!!俺がもうあきらめてスマホを使って現実逃避をしようとすると俺らが集まっているのに気づいて彩葉がこっちに来た。


「皆さんで同じクラスになれてうれしいです!」


彩葉は何も問題を起こしそうにもないから安心できるな。


「あややと同じクラスになれて私も嬉しいよ!!」


この1年、騒がしいのを彩葉に抑えてもらう1年になりそうだ。




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