第160話

「号外!号外!!うちの学校のクズ代表、1年の夜見唯桜と容姿端麗の王女様、綾崎彩葉がペアルックでデートをしていたぞー!!」


「マスメディア部!なんてものを配ってるんだよ!!その手に持っている余りの新聞も今すぐ捨てろ!!」


「げ、夜見唯桜だ....み、みんなー!撤収!撤収!!顔は見せるなよ!何されるかわからないぞ!!」


彩葉と水族館へ行った2日後、俺は登校していると校門でマスメディア部が書いたであろう号外新聞が配られていた。あのイルカショーのときに居た奴らはマスメディア部だったのかよ!一番めんどくさいじゃん!!あと顔を覚えたからってなにかするわけでも無いからな!....まだ先のことになるけどマスメディア部の来年の部費は減らそう。うん、この新聞とは全く関係ないけど。ま、まあ誰もこんなことは信じないと思うけどな。俺と彩葉が付き合ってるとか釣り合ってないからな、もちろん俺が(倒置法)。あれ、前からすごい勢いで走ってきている人がいる。忘れ物でもしたのかな?


「怒りの号外アターック!!」


「痛ってえ!おい誰だよ!!まじで殺すぞ!!」


「ナイスショット!」


俺が忘れ物でもしたのだろうと勝手に結論付けていた人から顔面に思いっきり号外の新聞を叩きつけられた。普通に痛いって!!あと外野の声もムカつくな。


「殺されるのはお前だよ!あと何でずっと黙ってたんだよ!!付き合ってること位俺達に言ってくれても良いだろ!」


「もしかしてとは思っていたが夜見ごときに彼女ができるだなんて!しかもお相手は王女様!!これは数発殴るだけじゃすまないな」


声を聞いてわかった。こいつらいつもの友達だ。俺はいきなりぶん殴られたのが腑に落ちないまま顔にへばりついていた号外を取り、怒りの号外アタックをぶちかましてきたやつの顔を確認する。ほら、やっぱりあいつらじゃん。


「お前ら落ち着けよ!教室に入ったら説明するから少し黙ってろ。あと結論から先に言わせてもらうと俺と彩葉は付き合ってはいない」


「はぁ!?じゃあ何で二人きりでペアルックなんだよ!?」


「そうだそうだ!この期に及んで言い訳とかみっともないぞ!漢ならもっとドシッと構えろよ」


はぁ、マジでうるさい。彩葉と水族館行ったのは滅茶苦茶楽しかったから後悔はないけどイルカショーの時に前に座っていなかったら、ショーのお姉さんに前に出てと言われたときにさりげなく断っておいた方がよかったかな。


「唯桜っち~!唯桜っちが私じゃなくて彩葉ちゃんを選んだのなら納得するからね!....でも、悲しいよ~!!」


不破が号外の新聞を握りしめながらこっちへ来る。うわ、まためんどくさい奴が増えた!っていうかお前に関しては金曜日に俺が彩葉と遊ぶこと言ってるだろ!....はぁ、このあと彩葉と顔を合わせるの、気まずいなぁ。

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正月明けてすぐに投稿を再開しようと思ったのですが忙しすぎてできませんでした。今日から毎日投稿したいと思っているのでよろしくお願いします。

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