第126話
俺は急いで学校から出ながら不在着信の通知からさかのぼり、電話を掛けた。朝から20回通知来てるって言うのが怖すぎる。鬼電過ぎだろ!
「あ、つながった。もしもし?夜見です」
「夜見さん!何があったかわかってますか?」
「はい、学校で友達に教えてもらいました」
教えられたっていうよりも尋問されたっていう方が正しいかもしれないけどな。教室に入ったとき死刑囚って言われたからな。反論の猶予ぐらいくれてもいいのに。そもそも俺無罪だし!
「今回のことは弊社で何とかしておくので安心してください」
何か賠償金払わないといけないかと思ってひやひやしたわ。俺の財布の無事が確定してよかったぁ!まあでも次は命の危険が危ないからな。教えてもらおう。
「マジすか!?ありがとうございます!あの、紲星さんのファンの人に殺されたりしないですかね?」
「夜見さんの顔が載っているわけではないので大丈夫だと思います.....雑誌が出るまでは」
よかったー!俺の危険が危なくなく...なった....?ん?なんか最後に不穏な言葉が聞こえてきたような気がする。き、気のせいだよな!!
「すいません。最後の方聞き取れなかったんですけどもう一度言ってもらっても良いですか?」
「雑誌が発売したら雑誌には夜見さんが紲星さんと載っているので一瞬で特定されると思います。でもそれまでに弊社何とかします」
た、確かに。そういえば紲星さんと一緒に撮影したからバレるの確定じゃん。でも雑誌の発売日までにこの誤解を解いてくれるらしいしそれなら安心か。
「あ、後確認ですが夜見さんはこちらの紲星と付き合っているのですか?それによって弊社のマスコミへの対応の仕方も少しだけ変わりますので教えていただけたら嬉しいです」
「付き合ってません。断じてあり得ません」
俺は一瞬できっぱりと断言する。付き合う以前に紲星さんとは会うこともないだろうし、って言うか俺ごときが紲星さんと付き合うとか普通思わないだろ。
「わかりました。ありがとうございます。この度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
「いえいえ、全然大丈夫ですよ!では、よろしくお願いします」
そういって俺は電話を切った。よし、話し合いは何とかいい方向になった。そう思いながら俺は今の時間を確認する。
「うわ!もう一時限目始まってるじゃん!」
どうしよう。今から教室に戻ると先生に色々言われそうだし....生徒会室で今日の放課後やる予定だった仕事で暇つぶしして二時限目から授業に参加するか。
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