第118話
「次は隣の部屋で撮影になります!」
俺と紲星さんはそう言われ言われた通りに移動する。次も気合入れて頑張るぞい(新入社員感)!俺がそう思っていると紲星さんがこちらに向かって来た。え!?怖いんだけど!?
「夜見君!君すごいわね!この撮影が初めて?」
有名人から話しかけられた!撮影するときよりも緊張するな。
「ええと、2回目です」
「2回目でもこんなにできるのはすごいわ!この後も頑張りましょう?」
「はい、足引っ張らないように頑張ります」
紲星さんにも言われたんだしできるだけ頑張ろう!!
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「ありがとうございましたー。休憩に入ってくださーい!次でラストです」
ふぅ、疲れたぁ。紲星さんはやっぱり慣れてるから1つ1つの動きが早いな。流石プロだ。あーのどかわいたなぁ。飲み物でも買うか。そう思い自動販売機のところへ向かおうとするとスマホが鳴った。俺は驚きながら誰から来たのかを確認する。うわ、友達からじゃん。まあ今休憩だし出てやるか。
「急に何、お前ら」
『お、出た出た!おい夜見!お前今から俺の家に来れるか?遊ぼうぜ!』
『街中で偶々あったから遊ぼうってなってどうせなら夜見も誘おうぜってなったんだけど来れるか?』
「あー、すまん。今単発バイトやってるんだよな。終わって行けたら行くわ」
『それ絶対来ないやつじゃん』
俺も遊びたかったなぁ。俺が泣く泣く断ると後ろから紲星さんに声を掛けられた。
「夜見君、そろそろ撮影再開するらしいわよ」
やばい!今声かけられたらあいつらが絶対反応する!!
『撮影?お前またモデルでもやってるのか?』
『しかも今の声紲星ちはやじゃね?俺超ファンだから一瞬で分かったぞ!』
まだモデルやってるってバレるのは全然いいんだけど紲星さんと一緒にいるってバレたらこいつらならどんな噂されるかわからない!俺が載る雑誌が出版される時まで何とかごまかそう!っていうか通話越しの声で紲星さんってわかるのめっちゃきもいな。
「俺みたいなただの読モが紲星さんと一緒にいるわけないだろ。じゃ、また後で」
『え?でも俺の耳には』
俺は友達が話している途中で電話を切る。
「ごめんなさいね。電話中ってことに気付かなくて...」
「全然大丈夫ですよ!」
後は俺がごまかしたらいいだけだからな。
「そう?ならよかったわ。もうすぐ撮影が始まるから戻るわよ」
だから呼びに来てくれたのか。
「わかりました」
俺は紲星さんの後ろについていった。今日の収入であいつらにご飯でも奢るか。
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