第90話
翌日
「38度6分...だと......!?」
朝起きて熱を計ってみると昨日より高くなっていた。えぇ!こんなことある!?確かに起きた瞬間に結構体がだるいなって思ったけどまさか熱が悪化してるとは....。これでは学校にも行けない。今日も綾崎に来てもらうのか。綾崎だって暇じゃないはずだから申し訳ないな。
「唯桜ー?熱治った?」
姉貴が俺の体調を確認するために部屋に入ってきた。
「いや、熱のままだった...何なら悪化してた.....」
「ごめんね。私オフコラボで人が来るから看病できないけどゆっくり安静にしときなよ。」
「え!人来るの?」
ネットの世界で姉貴に友達がいたなんて感動する。っていうか俺家にいてたらダメなやつじゃない?
「そうよ。まあ大体は私の部屋にいると思うし迷惑かけないと思うわ」
「それならいいけど...」
「朝ごはんはおかゆもあるしお昼はうどんでも食べたら?」
「そうさせてもらおうかな」
絶対に今日は熱治まっていると思っていたのに....完全に油断してた。とりあえずおかゆ食べてから学校に連絡入れるか。
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ピンポーン
二人でリビングでテレビを見ていると家のチャイムが鳴った。
「あっ!来たのかも!!」
姉貴が急いで玄関まで行く。多分コラボ相手が来たのだろう。俺は迷惑になるしバレないようにこっそりと自分の部屋に戻って寝とこうか。
「お邪魔しまーす!あっ!この子が弟さん?」
やべ!見つかった!こうなったら挨拶だけして逃げるのが最善手だな。
「いつも姉がお世話になっています」
「こちらこそお姉さんにお世話になってるよ!そういえば高校生じゃなかったっけ?学校は?」
やっぱりゲーム実況系の界隈の人だからだろうかはきはき喋っていて熱があっても声が聞き取りやすい。
「今ちょっと熱があって...移しちゃったら申し訳ないので部屋に籠っておきますね」
「そうなんだ!お大事にね!!」
すると姉貴が姉貴の友達に向かって声をかける。
「ほら、早く私の部屋に行くよ」
「はーい!」
姉貴に連れられて友達さんは姉貴の部屋に入っていった。よし、これで脅威は去ったな(失礼)。寝よう!!
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「もう1時!?...とりあえず熱計るか」
寝て起きたらもう1時だったんだけど俺めっちゃ寝てるじゃん。そう思いながら体温計を取り出す。
「37度9分か...」
何とも言えねえー!38度に行ってないから滅茶苦茶しんどいってわけでもなくて少ししんどいっていうのがムカつく。そういえばうどんあるって言ってたな。作るか。え?昨日も食ってた?いやいやうどんは連日食べても飽きないだろ。
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