第91話

「お疲れさまー!」


「ツ〇ッターとコメント欄の反応も良かったね!」


俺が作ったうどんをリビングで食べていると姉の部屋のほうから2人がやってきた。

話からして配信はもう終わったのだろう。


「弟君だー!そうだ!君もさ配信者にならない?イケメンイケボだし絶対に売れるよ!この私が保証する!!」


姉貴の友達さんに話しかけられた。なんで俺みたいなやつが誘われるんだろう?やっぱり実況者としては成功している姉貴の弟だからかな?


「私も1回誘ってみたんだけどねぇ...」


「配信とか絶対緊張するし嫌だ」


俺ははっきりと断る。もし俺が配信したところで面白くさせれる自身もないし俺自身ゲームがうまいわけでもない。そう、そんな奴の配信なんて誰も見ないのだ。需要ゼロ供給ゼロが一番良い。


「じゃあ動画勢になったらいいじゃん!私の知り合いの良い編集者さんとか紹介するよ?」


動画勢か...考えたこともなかったな。1回ぐらいは姉の手伝いとしてやってみてもいいけどそれを本業にするのは流石にな...。俺まだ学生だから本業は勉強だし。


「検討しておきますね」


これは綺麗に断れただろ。


「そっか...なら仕方ないか!じゃあそろそろ私は帰るね」


「一緒に配信出来て楽しかったよ!そういえばお昼ご飯食べてないな...一緒に食べに行かない?」


「良いねそれ!弟君じゃあね!お邪魔しました!!」


そう言って姉貴と姉貴の友達さんは家から出た。なんかにぎやかな人だったな。だから配信者なのか。熱なのに初めましての人と結構話したから疲れてしまった。取り合えず寝ておくか。

___________

ピンポーン


家のチャイムが鳴る。確か綾崎が学校の物持ってきてくれるんだっけ?そんなことを昨日言ってた気がする。普通校なら熱が出て休んでいる奴に課題を出したりしないけどこれらの学校はさも当たり前かのように渡してくる。流石、進学校は凄いぜ(皮肉)!!俺は玄関まで少し急いで行ってドアを開けた。めっちゃしんどい。これ昨日よりしんどいかもしれないな。


「熱収まらなかったんですね。大丈夫でしたか?」


「大丈夫だったよ。まあ昨日みたいに家上がりなよ」


ここで立ったまま話をしても俺がしんどいだけだし。


「お邪魔します」


俺は綾崎をまた自分の部屋まで連れて行く。ふぅ、なんとか着いた。俺は部屋につくとベットに倒れ込む。絶対熱上がってるな。


「熱がありますし、ゆっくり寝ていたほうが良いです。お薬は飲みましたか?」


そういえばすぐ治るだろって思って飲んで無かったわ。絶対原因これじゃん!!


「飲んでない...」


「絶対原因それですよ!」


俺も滅茶苦茶そう思います!薬の存在すっかり忘れてたー!!


「一応お薬私の家から持ってきたので飲んでください」


「ありがとうございます」


ありがたく綾崎が持ってきた薬を飲ませてもらおう。あー!クラスの女子に看護してもらうとか情ねぇ~!!





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