第88話

あれから姉貴にうどんを作らせて美味しく頂いた。おいと話してまた疲れ始めたから寝るか。


ピンポーン


うわ!誰か来た!!まあどうせ姉貴がZonamaで頼んでいたのが届いたのだろう。俺はしんどいから絶対に自分の部屋から出たくないし姉貴が出るだろうから寝ておこう。


「唯桜の友達がお見舞いだって。今配信終わりのツ○ートとかその他諸々で忙しいから唯桜が出てね」


俺の友達にお見舞いに来るような優しいやついたっけ?.......うん!居ないな!!まあ一応出て確認するか。まじで誰か分からないんだけど。っていうかもう放課後なんだ。めっちゃ自分寝てるじゃん。


「夜見君、熱を出したと聞いたのですが大丈夫ですか?」


ドアを開けるとそこには綾崎がいた。確かに綾崎ならしっかり者だから俺のお見舞いには来そうだな。


「あぁ、綾崎か。まあ命に関わるようなことでもないし大丈夫だと思うよ」


「熱はまだありそうですが少しだけ元気そうで良かったです!」


「まあ中に入ってよ」


俺は綾崎を家に招く。こんなところで立ち話するのもあれだしな、姉貴の配信も終わったって言ってたし人を入れても大丈夫だろ。


「お、お邪魔します」


綾崎がきちんとお辞儀をし家に入る。夏休みのときに1回来ているから2回目だな。部屋の案内は別にしなくても大丈夫そうだろう。部屋に入り俺はベットに腰を掛け、綾崎にはクッションに座ってもらう。


「そうそう、学校のプリントとか渡すものとかあるだろ?」


「はい、今渡しますね。あ、ファイルごと受け取って下さい。返さないで良いですよ」


綾崎は学校指定のカバンからファイルを取り出し俺に渡す。


「わざわざありがとうな」


ピンポーン


俺が綾崎に礼を言うとまたインターホンがなった。次こそ姉貴の荷物だろうか?


「私が出ておくねー!!」


姉貴が玄関に向かいながら俺に聞こえるように言った。ちょっと玄関まで歩いて疲れていたからありがたい。ん?何か足音多くね?俺がそう思うと俺の部屋のドアが開かれた。


「唯桜!大丈夫か!?」


「お前が熱を出すとか珍しいな」


「アイス買ってきたぞー!」


零といつもの友達が来てくれたようだ。


「あぁ、今は少し落ち着いてるよ」


「良かったぁ。って何で王女様がいるの!?」


「ホントじゃん!?」


「こ、こんにちは」


綾崎は皆に見られ気まずそうにしている。まああり得ないけど変な誤解をされていたら面倒だし説明するか。


「プリントとかを渡しに来てくれたんだよ」


「確かに俺が先生なら俺達じゃなくて綾崎様にプリント預けるわ」


ピンポーン


友達を納得させると同時にチャイムが鳴った。ラッシュだな。姉貴は忙しそうにしていたので俺が玄関に出る。


「唯桜っち〜!大丈夫?介護してあげよっか?」


ドアを開けるとそこには不破が立っていた。綾崎に零にいつもの友達に不破が来ているのか.....うーん

、控えめに言ってカオスだな。














  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る