第68話

あれから数日後、ここら辺一体の綾崎と俺が載っている雑誌はすべて我が高校の生徒に狩り尽くされた。まじで本屋行ってもコンビニ行っても売り切れてるんだぞ!?驚いたわ!


「おはよう唯桜」


「おうっ!おはよ」


俺は朝の登校中いつもの合流する場所で零と会う。


「いやぁ昨日やっとあの雑誌をゲット出来たわ。隣町まで行ったかいあったわ」


「そこまでして買うもんじゃないだろ」


確かにここら一体の店では売っていないから買うのには隣町に行くぐらいじゃないといけないのかもしれないけどそこまでして欲しいか!?


「いやぁ、だって同じ学校の人が2人も超有名雑誌に載っているんだぞ?買わない以外の手はないだろ」


「まあ確かに俺も零が雑誌に乗ってたら買いに行くな」


「だろ!?その気持ちと一緒だよ」


そんな会話をしながら俺たちは学校へと向かった。


___________

「お前ら、席につけー」


チャイムが鳴り先生が教卓の前にたつ。


「今日の予定は...ああそうだ。今日は調理実習があるから忘れないように移動しろよ。以上」


そういえばそうだったな。大丈夫、エプロンは持ってきているはずだ。


「夜見君夜見君。調理実習は1時間目と2時間目ですよ!早く移動しましょう」


「いきなり!?分かったすぐ用意するわ」


いきなり調理実習かよ。授業に遅れないようにしないと。


_____________

「今回作るのは日本の代表的な家庭料理、肉じゃがです。手順が書かれたプリントを配布しましたのでそれに則って作ってください」


「皆さん、よろしくお願いします」


「よろしくね綾崎さん」


「王女様と同じ班だなんて!最高!!」


「きっもしね」


調理実習が始まった。俺の班は綾崎、いつもの友達、そして女子だ。綾崎は合宿のときにとんでもなくデンジャラスな包丁捌きを俺に披露してくれたのでちょっと心配だな。


「夜見君は料理がとても上手なので安心ですね」


「えぇ!お前料理もできるのかよ!本当に何でもできるな」


「バイトが料理関連だからな」


ケーキ屋は料理関連だ。肉じゃがとお菓子作りは全然違うが料理ということは間違いないし嘘はついていない。


「じゃあ始めるか。綾崎は人参を切っといて。お前は袋から糸こんにゃくでも開けとけ。ええと君は...」


やばい名前がわからない。同じクラスなのに名前がわからない人がいるってあるあるだよね。いつも名前わからなくてもなんとかなるしまあいっか。


「綾崎が切った野菜軽く焼いといてくれない?」


「はぁ!?お前何もしてないじゃん!!」


友達が俺に突っかかってきた。俺はやらないといけないことがあるというのに。すると綾崎の方から包丁をまな板に叩きつけたような大きな音が聞こえた。


「危ないって!この前合宿のときに猫の手って言ったじゃん!」


これを見た友達はすべてを理解した顔をした。


「夜見、しんどいだろうけど頑張って!」


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