第七十五回 桃香と瓢姫の大発明
その日の朝、
ざあっ。風が桃と
ヒュラ。両手をこんな音の
びたりと両手を身体の前に
「……ん」
瓢姫はそれを確認してこくりと
「ひょうき」
後ろから声をかけられた。
「とうか」
瓢姫は特に驚く様子も見せず返事をする。
二人共どれくらいそうしていたのだろうか。やがて桃香が再び瓢姫に声をかける。
「あそこ。
桃香が
「ひょうき、下に行こう」
「……ん」
桃香達は
流れが必要な魚達がそれに逆らって泳いでいる。流れる力と逆らう力が
「この魚と水どっちが強い?」
桃香が瓢姫に
「本気を出せば魚。出さないなら水……かな」
瓢姫は桃香の質問の
桃香はその答えに頷くと右手の人差し指だけ立てて
「その力を上に伝えたいの。何か方法はない?」
「……上に?」
瓢姫は魚と水が同じ力でぶつかって上にあふれ出る様子を思い
「……かわいそうだし
両方から同じ力をぶつけるのではない。桃香の先の質問から力は
「なら……」
「……くっ」
想像の中の林冲は強く、突きだけとはいえ
(これじゃだめ。わたしの攻撃を当てるにはもっと守りからの攻めを一瞬でしないと。それこそほぼ同時に
何度目かの林冲の突きが放たれる! 瓢姫は
「!!」
「ひょうき?」
瓢姫は林冲の力を受け流したが身体は
「……分かった。とうか」
水の流れに逆らわないもののそれはその力を
「なら回る形がいいかな。水を受ける部分を何回かに分けてずっと受ける様にして……」
今この
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