第十四回 林冲排斥(りんちゅうはいせき)
「おお林冲殿、昨日は休めましたかな?」
「はい。おかげさまで
「それは良かった。実は入山の件でお話をと思いまして」
「それは……それで私を受け入れてもらえるのでしょうか?」
王倫は
「
仕事の内容を説明しようとしたがそれは突然の大声で
「お
杜遷だ。
「な、何を言うか突然。しかも林冲殿の前で。失礼ではないか」
王倫は驚いて杜遷と林冲を見る。林冲も驚いているようだ。最初に会って事情を話して
「そうだぞ杜遷。なんでいきなり反対だなんて。人が増えるのは歓迎だって言ってたじゃないか」
「お前は何も知らないからそんな事が言えるんだよ宋万!」
「な、何を知らないって?」
宋万を
「お頭はな、そこの林冲殿を迎えいれるだけじゃなく第二の
「な、なんだって?」
これには宋万もだが林冲はさらに驚いた。
「それはいけません! 私は
林冲が宥めようとするが杜遷は止まらない。
「
今度は
「
「そうだぞ落ち着け杜遷!」
「はん!
杜遷は
「俺を打ちのめして実力を示しやがれ!」
完全に熱くなっている杜遷。反対にどうしていいやら困っている林冲。
「杜遷! この馬鹿者め! そこまで言うならいいだろう。林冲殿、私が許可しますのでこの者の頭を冷やしてやってください」
「え、ええ? し、しかし」
「ならこっちからいってやらぁ!」
だが禁軍師範は
「林冲殿、構いませんから反撃を。杜遷もそれでは
王倫に言われて仕方なく軽く杜遷の
「手抜きばかりか! 本当は人を殺す
とうとう林冲は杜遷が動けなくなる攻撃を
「すみません。私が
「いやいや林冲殿は何も悪くありません。しかし仕事の話をする
「王倫殿のお心使い
「ではまた明日使いの者を行かせますので。何、杜遷なら大丈夫。何やら
そうして林冲は自分の
「あんな杜遷は初めて……お頭!? その手はいったい!?」
固く
「宋万よ。これから私が言う事をよく聞け」
王倫は何事かを宋万に命じる。そしてその日を
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