第二十三回 激突、林冲対索超
楊志からもたらされた情報通り、梁山泊近くの
「ここらは
索超は囮部隊とはいえ梁山泊軍を蹴散らそうという
「まぁ
一方楊志率いる
(索超はそろそろ梁山泊近くに到達した頃か。うち(梁山泊)の
「それにしても……」
楊志は本隊の
それは
(このままでは計画が狂う)
「急げ、急ぐのだ」
楊志は速度をあげるよう
ジャーン! ジャーン!
「おほっ出やがったか! ……結構な数を
索超はまずその数に驚くも、まだ相手は所詮賊だとタカをくくっている。一方梁山泊軍を率いるのは林冲の三百、
「相手は囮ですから数はいませんね」
「ええ、ですがあの大将が楊志から報告があった索超という男でしょう」
「あの楊志殿と引き分けたという相手ですか」
「向こうは自分達を囮と分かっていますから不利と判断すればすぐに
「なるほど。ではその様に。林冲殿、お気を付けて!」
「はっ!
索超も林冲へ馬を向けた。
「俺は索超。てめぇの不幸は俺を知らなかったって事だ!」
索超の名乗りが響き渡る。林冲は名乗らず、
「まずは一槍、
「抜かせ!」
蛇矛と金蘸斧が
鋭い突きが索超を襲う! 索超はそれを避け、斧で払い反撃を繰り出す。林冲も同じ様に蛇矛を
(な、なんだこいつは! 手強いぞ!)
(楊志と引き分けたというだけある!)
そのまま三十合は打ち合うが勝負がつかない。索超の部下達はその名勝負に
「賊にお前の様な男がいたとは驚いた。だが俺はまだまだやれるぜい!」
索超は
「あ! 待て逃げるか! むっ!」
索超は林冲を追おうとして自分達が囲まれようとしている事に気付く。
「ちっ。さすがに囲まれるのはまずいな」
「索超様! まだあちらまでは囲まれていません!」
「してやられたか? だが楊志も今頃は一帯を抜けているだろう。化かし合いは俺達の勝ちなんだ、無理をする事はねぇ。空の荷物はくれてやれ! 囲まれる前に
索超もすぐに決断し、部下達もぞろぞろと後へ続いていく。
「ふふふ。
逃がす為にわざと
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