第五十七回 宋江、江州へ流される
その
「
宋江の父親は逃亡した宋江の身を案じていたが、息子が殺してしまった女の
「それで
当然宋江が刑を受ける事を良く思わない晁蓋や
王倫と似たような立場の者はやはり
「あ、あのぅ。それは早まった意見な気がします」
(ほう……)
王倫は心の中で驚いた。その者が
「俺……いや、私達兄弟も宋江殿にはお世話になりましたから助けたい気持ちはみんなと一緒です。しかし兄の言う様に助ける為に
「そうです。
兄弟はそう説明するが相手は宋江の義兄弟の晁蓋や花栄だ。
「ではどうしろと言うのだ。こうしている間にも我らの恩人は江州に流されてしまうのだぞ!」
「え、えーと……それは……」
(やれやれ)
王倫が見かねて口を開こうとした時、
「
「先生!」
「軍師殿!」
「ここで宋江殿を無理やり救出すれば宋江殿の父親の顔に
宋江の性格と言われると皆思い当たる
「確かに……それは……しかしだからと言って
「ええ。そこでまずは
そこで宋江の
晁蓋達が宋江を思ってというのは良く分かる事であったが、それが宋江の為になるかはまた別の問題だと伝わったからだ。孔明と孔亮もそこに気付いたものの、経験の差か
「いかがでしょう首領?」
もちろん王倫に反対する理由はない。
「もちろん私に
晁蓋は
「私は宋江殿と面識はないが、皆がそこまで
「あ……」
「もし最初に
晁蓋も花栄も
「た、確かに。言われればむしろその可能性の方が高いように思えてきました」
「なので護送にあたる者の情報も調べ、
王倫はこう
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