第三十三回 残された四人
「あれじゃ手下達も
「うむ。だが本命はあくまでこの
二人は次に来る場面を
「このまま指をくわえて待ってろっていうのか!」
という声に足をとめる。二人は騒いでいる
「あんた。晁蓋様が言っていただろう。
「
林冲と楊志は
(なるほどな。立場が逆ならと考えると気持ちは分かる)
(まぁな。しかし
「さっきの騒ぎが聞こえたろう! あれはきっと俺達とは無関係じゃない! 急がないと
「急いだばかりに手遅れになる事だってあるんだよ! あんたにもしもの事があったら私とこの子はどうするんだい!」
男の妻と思われる女は
「だからそうなる前に王倫の
「
「な、何ぃ」
「ここは
(義兄上を仕留めるという
(確かにな。そろそろ止めるか?)
(そうだな)
林冲と楊志が動こうとしたその時、
「何言ってやがんでぃ! こっちは
「またそれかい。
というやり取りになりそこに
「元々は晁天王と俺達四人の五人で楊志を
「そうだ! 劉唐もっと言ってやれ!」
(あ……)
林冲は楊志を見る。楊志は梁山泊入山までの
(……ほほう。そんな計画だったのか。いい事を聞かせてもらった)
(よ、楊志落ち着け)
(俺は
林冲はやれやれといった表情で、
(仕方ない。やり過ぎるなよ?)
と、楊志を信じて見守る事にした。もちろん危険になるようなら迷わず飛び込むだろうが、楊志と林冲を同時に相手するなど腕の立つ武芸者であっても不幸であるとしか言えない。
「
楊志は
「な、なんだてめぇ!」
林冲も後に続く。
「……
だが林冲はあくまで入口を
「おいおい。
その一言で四人の
「
梁山泊の楊志とは当然なる訳がない。林冲の忠告もそれと結びつけて考えられなかった。四人は武器を持っていて楊志と林冲も武器の
「く、くそ! 捕まってたまるか!」
梁山泊の楊志と
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