第六十六回 実現
いよいよ
「息子達がこうまで相手にならないとは……」
「私の教え方がいたらないばかりで申し訳ありません」
「何を
「で、彪の相手はその楊志殿。いかに彪とは言え勝てぬのでしょうなぁ」
祝朝奉は祝彪を見る。祝彪は
「
(兄貴達が簡単に負けた。そして俺の相手は先生が気にしていた程の男)
祝彪の
だが自分の信じる世界がいかに
(ああ……俺は皆に
「本当は武の世界に生きる
祝彪はそんな事を考えながら
(
祝彪は
(楊志殿と彪の
(なんだ? やる気がない訳ではないようだが妙に
結局。何も出来ずに楊志にこてんぱんにされる事になった祝彪。力も技も速さもその全てで自身の上をいかれたのである。
「はぁはぁ……ぐうの音も出ません。貴方と渡り合える様な
楊志は
「いるな。多分私の知らない相手も数えればもっといる。それこそごろごろと」
「そうですか……もっと
調子に乗っていた祝彪はすでに
「彪よ」
「先生。世間は広いのですね。私は外の世界に興味を持ちました」
「……そうか。彪はまだまだ強くなれるぞ」
「精進します」
「
「そう言えば秦明の言っていた思いつきってなんだったんだ? 祝竜殿に教えた下半身の重要さの事か?」
楊志が聞く。
「ん? ああ。それはこれからだ。二人も楽しめると思うぜ?」
秦明はにやにやしながら欒廷玉達に近付いて行った。
「欒廷玉殿?」
「なんです蒙恬殿?」
「ご兄弟がこの一戦で得るものがあったようで何より」
「ええ。それも皆さんのおかげです」
「ふふふ。欒廷玉殿は見ているだけで満足できましたかな?」
「え? いやそれは……」
「
蒙恬の申し出に祝朝奉と三兄弟はそれを想像してごくりと
「それって夢の対戦なんじゃ……」
「達人同士の対決など
「素直に言って見てみたいとしか」
「本当の意味で
当の欒廷玉は周囲の反応を見ているうちに自身も
「は、ははは。
こうして
「いい事ってこれか!」
「ふふふ。確かに彼が思いつきそうな事だ」
楊志も手を叩いて喜び祝家荘での盛り上がりは
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