第2話 過去の出来事と思い出(2)
俺は相変わらず独り身の御身分だから「さえん」、「さえんのぉ~」と、独り言を漏らすことしかできない。できないのだ。
だから俺は、「はあ~」と、嘆息を漏らしながら運転を続けているよ。独り孤独でね。隣街……。
そう、只今俺がお仕事──。出張できている。岡山県は、備前市日生町から車を走らせれば。多分? 二十分前後で到着するだろうと思われる?
隣の市、街である兵庫県は、赤穂市にあるショッピングモールへと俺は? 漫画若しくは、ライトノベルと。いったファンタジーな読み物を年甲斐もなく購入する為にと。自身の愛車である、ハイエースを走らせている最中なのたが。
う~ん、それにしても? 何で今更? と思うのだよ。俺自身がね。だってさ? 先程から己の脳裏の中を、家のお袋が死ぬ間際に嘆き、呟いた台詞がグルグルと、回る! 回るのだ!
それもさ、今日に限ってだよ。昨日や一昨日等は? 家のお袋の存在……。命日がくる! きた! すら、忘れていた俺なのに……。
何故か? 昨日に限って、家のお袋が死ぬ間際──。己の命の灯火が完全に消え、失せる。最後の最後までね、独り身である俺の身の上案じ、嘆き、呟いてもくれたのだ。
こんな感じでね。
「新太~。あんたを独りだけ残して、母さんは、死ぬに死ねない。死ねないよ……」と。
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